【杭州発】中国最大のクラウドサービス「阿里雲(アリババクラウド)」を手がける阿里雲計算の胡曉明 総裁は、10月11日~14日に開催した自社イベント「2017 杭州・雲栖大会」で、海外メディアのインタビューに応じた。15年の北米データセンター(DC)の開設以降、グローバル展開を本格化し、各地で体制を強化している同社。胡総裁は、「Amazon Web Services(AWS)」などグローバル大手との競争に挑む姿勢を示した。(上海支局 真鍋武)

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胡曉明 総裁

――世界のクラウド市場をどうみているのか。

胡 中国は製造業が豊富で、人口大国でもあり、インターネットの発展も著しく、阿里雲にとっては、非常に良好な成長の機会がある。だから、ここ数年間、グローバルで最も成長スピードが速いクラウドベンダーとなることができた。

 一方、グローバルの観点からみれば、依然として最も発展しているのは、やはり米国のクラウド産業だ。中国はインターネットの応用面では進んでいるが、基礎理論などの科学力全体では、米国のシリコンバレーなどに軍配があがる。しかし、中長期的には中国が米国と同様に世界のクラウド産業をリードしていくと確信している。

 グローバル化によって、中国のクラウドベンダーには、必ずチャンスが訪れる。グローバル化を進めないとすれば、将来、中国のクラウドベンダーに商機はない。

――現在の阿里雲の立ち位置については、どう認識しているのか。

胡 米ガートナーの報告によれば、世界のクラウド(IaaS)市場で上位4社は、AWS、マイクロソフト、阿里雲、グーグルの順だ。中国企業の海外進出や、海外企業の中国進出に伴い、われわれはグローバル化の発展トレンドを迎え入れ、各国・地域でDCの設置を進めている。しかし、整備してすべてを完成させるには、多くの時間が必要だ。だから現在、マレーシア、北米、欧州、シンガポールなどでローカライズを進めているところだ。

――トップベンダーのAWSに打ち勝つことができるのか。

胡 この3年間、われわれのサービスは全面的にAWSを追い上げ、すでに一部のプロダクトはAWSを超えた。グローバルの競争に参入するなかで、展開していく過程さえ除けば、阿里雲の基本的な能力はAWSに劣るものではない。

 一方で、規模の観点に立てば、AWSは見習うべき存在といえる。3年前のAWSの(売上高)規模は阿里雲の38倍あったし、いまでも10倍以上の開きがある。しかし、私は阿里雲がもう一歩前進することを信じている。われわれの成長スピードは、まず自らに学ぶ機会を与えてくれる。そして、中国企業のグローバル化とアリババグループのエコシステムが、われわれに発展の機会をもたらしてくれる。