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インバウンドのあるべき姿とは

 日本を訪れる外国人旅行者の数が年々増加している。2016年には、年間の訪日客数が2000万人を突破。とくに多いのは中国人で、香港・台湾を含めると、その人数は1000万にも達する。「爆買い」という言葉が世間をにぎわせたのも記憶に新しい。

 日本のインバウンド消費をけん引してきた中国人だが、近年はその勢いが減速。その理由の一つには、インバウンド市場への中国資本介入が挙げられる。また、文化の違いからくるマナーの悪さも相まって、日本にとって中国人客は、必ずしもプラスとなる存在であるとは限らない。

 本書では、訪日中国人客に焦点をあて、日本のインバウンド事情や各地での取り組みを紹介している。政府は、20年の訪日外国人目標数を4000万人と掲げているが、それは同時に、日本を訪れる中国人の増加も意味する。われわれは、市場に大きな影響力をもつ中国人客とどう向き合っていくべきか、本書を通じてその答えを探すことができるだろう。(宙)
 
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『インバウンドの罠
脱「観光消費」の時代』
姫田小夏 著
時事通信社 刊 (1500円+税)