SCSKの舞台裏が明らかに


 SIerの業績を大きく左右するのが「不採算案件」だ。プロジェクトが失敗すると、残業が急増し、生産性も低下。利益率も下がってしまう。

 『SCSKシゴト革命』のタイトルからは“働き方改革”を想起しがちだが、本書は働き方改革につながる“不採算案件の抑制”に焦点をあてている。

 数々の不採算案件の苦い経験をていねいに分析し、社長のトップダウンで再発防止策を徹底。端的にいえば、失敗プロジェクトを抑制する“仕掛け”こそが、結果的にSIerの働き方改革の近道になる。

 SCSKの直近の残業時間は月18時間未満、有給休暇取得率は95%を超える。2018年3月期の業績は6期連続増収増益、営業利益率は10.3%と、SIerのなかでは数少ない二桁超えを実現した。

 かつて月35時間余りあった残業時間を半減させ、有休も消化し、好業績を維持するSCSKの“舞台裏”を知りたい読者の期待に本書は応えてくれるはずだ。(寶)
 

『SCSKシゴト革命~業務クオリティ向上への取り組み』
日経BP総研 イノベーションICT研究所 著
日経BP社 刊(1500円+税)