▼「うちの3歳の孫がタブレットを使いこなして、ユーチューブを見ているんですよ。私ですら使いこなせていないのに」。デジタル時代を象徴する孫の自慢。3歳なら十分に使いこなせる設計になっていると言ってしまいそうだが、そこはぐっと堪えて「天才かもしれませんよ」などと返答する自分。それもどうかと思う。

▼「テレビを見過ぎると頭が悪くなる」「テレビは3メートル以上離れて見なさい」。頭や目に悪いなどと、登場時のテレビは何かと悪者扱いされた。「うちの3歳の孫がテレビを使いこなしている」などと、自慢する者はいなかった。タブレットを使うのは、難しいということか。

▼ITはビジネスの効率化に大きく貢献してきた。人工知能は、さらに深く効率化を追求していく。心配なのは、人工知能が活躍するほど、人間の頭が悪くなっていくのではないかということ。効率化や省力化の先には、人間が賢くなるためのIT活用を期待したい。

▼電化製品が普及し、日々の暮らしが便利になる一方で、過熱する健康ブーム。人工知能の普及で考える機会が減るようなら、次は学習ブームの時代が到来するに違いない。(風)