リカーリングモデルの成立を見極める

 

 リカーリング(継続的な収益)モデルは、顧客との「つながり」を見直すことだと経営学者の川上昌直氏は説く。多くの企業の収益を支えてきた商品やサービスの「売り切り型」ビジネスの課題は、販売した時点で利益を得るため、それ以降の顧客との「つながり」を全てコストと見る傾向が強いこと。

 その点、リカーリングモデルは販売後も顧客体験を常にアップデートし、「つながり」をより強めようとする動機が働く。そうでなければ収益を回収する前に解約されて、先行投資分が損失になりかねない。

 売り切り型のモデルでも、デパートの外商や特定優良顧客にアカウント営業をつけて「つながり」を重視するタイプであれば、ロイヤルカスタマーから継続的な収益=リカーリングモデルが成り立つ。逆に、月額課金の音楽・映画の定額配信、SaaS型の業務アプリでも、アップデートを怠れば、すぐに他社に顧客が流れてしまい、リカーリングモデルは成り立たない。(寶)


『「つながり」の創りかた~
新時代の収益化戦略リカーリングモデル』
川上昌直 著
東洋経済新報社 刊(2000円+税)