▼「3密」とは何を指すのか、改めて問われると言葉に詰まってしまう人も多いのではないか。密閉、密集、密接を避けようという新習慣だが、キャッチーな響きであるが故に、意味が曖昧に捉えられたまま伝播していった感じがしないでもない。現在の日本は改めて3密回避を徹底すべき段階に差し掛かっているように見える。

▼もはや年の瀬を感じさせる風物詩となったユーキャンの新語・流行語大賞の年間大賞に3密が選ばれた。トップテンも、巣ごもり需要で利用が拡大したサービスや製品が多くを占めた。この1年の新型コロナ禍の影響を振り返るような選定結果になったのは、やはり印象的だった。

▼ITとの関連で言えば、オンライン〇〇の浸透は法人向けIT市場にも大きく影響した。緊急避難的なコミュニケーション手段の確保から、ニューノーマル時代の新しい働き方の再構築へ、ITが提示すべきソリューションの軸足はすでに移りつつある。2020年は多くの人にとって辛い記憶が刻まれた年になったかもしれないが、どんなに強い向かい風の中でも常に新しい芽吹きはあり、社会を前進させようとするモメンタムは存在することを気づかせてくれた年でもあろう。(霹)