▼「バック・トゥ・ザ・フューチャー」といえば、公開35年を経てなお人気を誇る、エンターテインメント映画の最高傑作の一つだ。この年末年始、4Kクオリティのニューマスター版がリバイバル上映されていたので久々に映画館へ足を運んだ。

▼ビデオでは何度も見たことがあるが、劇場での鑑賞はこれが初めてである。タイムトラベルの物語らしく、あちこちに伏線がちりばめられているほか、背景に何気なく置かれた物にも意味があったりする。

▼二本の木が描かれていたショッピングモールの看板が、タイムスリップした過去で木を一本倒してしまったため、元の時代に戻ると一本の木に変わっているエピソードなどはよく知られている。劇場の大画面で見ると小道具の一つ一つにも数々の小ネタが隠されていることがわかり、何度見ても新たな発見がある作品だと感心させられる。

▼「我々がこれから行くところには、道など要らないのだ」というラストシーンの名台詞は、先々の見通せない今の時期に聞くと一層心に響く。1月も終盤だが、今年の終わりまでに回収できる伏線を、私たちはこの年始にどれだけ張ることができただろうか。(螺)