▼買い物袋に続き、レジでもらえるプラスチック製のスプーンやフォークも有料化がほぼ確定になったようだ。我が家も台所の片隅を見れば、もらったものの結局使わなかったスプーンがストックされている。資源の適正な利用という観点では、有料化などによって少しでも無駄遣いを削減していくべきだろう。

▼しかし、そのような〝善行〟であるはずのこの政策、ネット上で人々の反応を見ると、すこぶる評判が悪い。そもそもプラスチックごみ全体の中ではごくわずかなスプーンをねらい打ちにすることが、環境に良い効果を十分にもたらすのか不透明だからだ。確かに、この施策は本質的に省資源化を図るよりも、環境意識を高めるといった象徴的な意味合いが強いと思われる。

▼ITに関しても似たような構造が生まれることがある。ツールの導入による業務の効率化は、確かに推進すべきだ。しかし、今ある業務は何のために行っているのか、本当に必要なのかといった議論のないままにツールを導入すると、本来もっと効率化できるはずのプロセスが〝汚い〟まま残ってしまう。目の前で行おうとしている効率化は本質なのか象徴なのか、立ち止まって考えたい。(螺)