▼自宅のポストに封書が投函された。差出人は百貨店に勤める友人で、中には退職を知らせる手書きの挨拶状が入っていた。上客と言えるほど買い物はしていなかったが、友人として、わざわざ送付先リストに入れてくれたのだろうと推察した。

▼仏パリが起源とされる百貨店。国内では、三越呉服店が1904年(明治37年)、「デパートメントストア宣言」を出して日本初の百貨店になったのが始まりだ。それ以降、各地に広がり、一時は隆盛を極めたが、ここ2年ほどは新型コロナ禍によるインバウンド需要の縮小などで苦しい状況が続いている。

▼多くの企業と同じように、百貨店業界にとってもDXは重要な課題になっている。各社は業績の回復に向けた施策を展開中で、デジタル技術を活用した顧客体験の向上などの取り組みを進めている。

▼たかが手紙かもしれないが、受け取った側としては温かい気持ちになった。デジタルで顧客体験が変わっても、人と人のつながりが重要なのは変わらない。ちなみに、友人が退職するのは新たな挑戦が理由で、新型コロナ禍は関係ないという。1人の顧客として、しっかりと応援したい。(鰹)