1964年の東京五輪が普及の契機に

　近頃、「サウナ好き」を公言する人をよく見かけるが、人気のサウナ施設では入場制限が行われるなど、サウナのブームが起きている。気分転換や健康のためなど、人によって用途はそれぞれだろうが、忙しい現代人の憩いの場になっている。

　日本でのサウナの本格的な普及につながるきっかけの一つが、1964年の東京五輪だったとされる。選手からの要望により、選手村にサウナ施設が作られ、このサウナが各国の選手からも好評を集めたことで大衆にも認知された。その後、フィンランド大使館からのバックアップもあって、サウナは全国的なブームへと発展し、今日までファンを増やしてきた。

　日本サウナ・スパ協会では、目的に応じたサウナの入浴方法を紹介している。疲労回復のためには高温のサウナで短時間の入浴が、ストレス解消のためにはぬるめのサウナに長時間の入浴が効果的という。また、「早起きがつらい」「食欲がない」「集中力が続かない」といった不調には、約10分間のサウナと約2分間の水風呂を交互に繰り返す温冷交代浴で、生理機能を改善するというスタイルが提案されている。異なる入浴方法による効果の違いを試せるのも、サウナの魅力となっているようだ。（石）
 

由来
日付は、「サ（3）ウナ（7）」と読む語呂合わせから。日本サウナ・スパ協会により制定された。