北斗七星

北斗七星 2024年3月11日付 vol.2005

2024/03/15 09:00

週刊BCN 2024年03月11日vol.2005掲載



▼中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が5日に開幕し、2024年のGDPの成長目標が「5%前後」に設定された。23年と同じ水準となったが、中国国内の直近の状況を考えると、強気とみる向きは少なくない。

▼成長目標は政府活動報告で示される。今回の全人代では、23年に首相に就任した李強氏が初めて登壇し、政府活動報告を読み上げた。李氏は、首相になる前は上海市のトップを5年間務めた。コロナ禍で市の対応に不満を募らせた市民から批判を浴びたとされるだけに、内容について国民が納得したか気になるところだ。

▼政府活動報告はITにも言及し、今回は「人工知能(AI)+(プラス)」行動の実施が盛り込まれた。研究開発を進め、国際競争力のあるデジタル産業クラスターを構築することが目的だという。

▼AIの研究開発や活用に欠かせないのは半導体で、これについては対中制裁を続ける米国が主導権を握る。中国はこれまで、米国に対して硬軟両様の構えを取ってきた。今後は控え目に接するのか、それとも強気の姿勢を示すのか。こちらについても注目だ。(鰹)
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