BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『あなたを疲れから救う 休養学』

2024/04/12 09:00

週刊BCN 2024年04月08日vol.2009掲載

攻めの休養で健やかな日々を

 朝起きた瞬間から疲れている。週末休んでも疲れが取れない。私だけではなく現代人の多くがそう感じているのではないだろうか。疲れが取れないのは年齢のせいかな……と自分には変えようがない事実を理由に納得しようとするが、いつも疲れているのは仕事の効率にも関わってきてしまう。

 休みというと、朝寝坊してダラダラしてしまうこともあるが、長時間寝るなど物理的に体を休めるだけでは、本質的な休養にはならないという。日本リカバリー協会代表理事の著者は「攻めの休養」を提唱している。いつもより多めに体を動かす、旅に出かけて非日常を感じるなど、自分に適度な負荷をかけることで、疲労の蓄積を防ぐことができるという。人によって適した休み方があり、休み方の七つのタイプを紹介している。

 適度な運動、バランスの取れた食事といった健康の基礎になる行動はもちろん必要だ。平日はPCに向かってばかりでも、春の陽気につられて散歩に出かけてみよう。よし、旅行の計画もしよう。最近会えていない友人に連絡してみよう。自分なりの、心を元気にする休みの過ごし方を意識したい。良い休養を取ってこそ、仕事の生産性も上がり、日々の充足感が高まるはずだ。(緑)
 


『あなたを疲れから救う 休養学』
片野秀樹  著
東洋経済新報社 刊 1650円(税込)
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