全国ショップ激戦図

<全国ショップ激戦図>7.東京・有楽町(上)

2003/12/15 18:45

週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載

 東京・有楽町地区の商圏は、交通の便が良いことで、東京都や神奈川県、千葉県など関東全域に広がる。また、平日には丸の内から日比谷・銀座地区、霞ヶ関などのビジネスマンやOLも訪れる。休日はカップルやファミリーで賑わっているほか、高級ブランド店が軒を連ねる銀座が控えていることもあって、女性同士で有楽町のショップを訪れるケースも多い。

大人の街にふさわしい店舗作り

 有楽町ソフマップの場合、来店者の大半は会社員で、そのうち3割は女性客だという。「女性のお客さんで比較的多いのが、パソコン初心者。そのため、ビジネスマン向けだけでなく初心者のニーズに合わせた品揃えが必要」(佐々木寛興店長)と、地域の特性に合わせた店舗作りに工夫している。ソフマップが主力としている中古パソコンに加え、デジタルカメラなど周辺機器の新品および中古品、DVDソフト、サプライ、アクセサリー品などを充実させている。

 最近、増えてきたのが「初心者がパソコンを購入する際、友人などから薦められて、価格の手頃な中古品を購入するケース」だという。このため、中古パソコンコーナーは一番目立つ出入り口の近くに設けている。一方、新品パソコンは、出入り口から最も離れた場所に展示している。

 有楽町ソフマップは、2001年11月1日にオープンした。店内は高級感を前面に出し、「顧客のライフスタイルに合わせた提案型の接客を行う」ことを重視。1人あたりの接客時間を約20分と設定している。サポートでは、下取・買取や修理、法人専門など各サービスでカウンターを設けており、「きちんと説明できるカウンターを設置し、顧客にとって簡単で、安心して何でも相談できる窓口」を徹底させている。

 また、コメ兵と提携し、宝石・貴金属類、時計、ブランドバッグ、ブランド衣料などの「買取りコーナー」を10月10日に設置した。来春には、このコーナーを複合型ディスカウントリサイクルストア「コメ兵有楽町店」(仮称)としてオープンする。これにより、パソコンおよび関連機器だけでなく、商品複合型ショップとして展開することになる。

 有楽町駅周辺には、売り場面積が地上6フロア、地下2フロアの計1万3816平方メートルを誇る「ビックカメラ有楽町店」が店舗を構えている。

 一方、有楽町ソフマップは約2200平方メートルの売り場面積で1フロアのみ。佐々木店長は、「商品数では負けるものの、秋葉原が本拠地である強みを生かし、最新の品揃えで差別化を図っている」と、広さやアイテム数だけではない、プラスアルファの効果を狙っている。(佐相彰彦)
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