店頭市場ピックアップ

ビデオ関連ソフトの販売動向

2004/02/02 16:51

週刊BCN 2004年02月02日vol.1025掲載

アップルがトップシェアに

新製品「iLife」が貢献

 ビデオ関連ソフト市場でアップルコンピュータがトップシェアに踊り出た。このほど発売した「iLife '04」がシェア拡大に貢献。1月12-18日まで1%前後だったシェアが、1月19-25日には14.1%まで増えた。iLife '04は、音楽管理ソフト「iTunes 4.2」をはじめ、写真編集ソフト「iPhoto 4」やビデオ編集ソフト「iMovie 4」、DVD作成ソフト「iDVD 4」などをパッケージ化した製品。今回のバージョンで新しく音楽製作ソフト「ガレージバンド」を同梱した。ガレージバンドは、ループを基調にした音楽編集ソフトで、ループ音源が1000種類以上、グランドピアノなど50種類以上のソフトウェア音源を装備する。

作成したオーディオデータをCD-Rをに記録したり、iTunesに保存してAACやMP3などの音声圧縮方式に変換することも可能だ。これにより、同社の携帯オーディオの「iPod」でオリジナル音楽を聴くことが可能となる。ショップでは、「iPodユーザーが購入する傾向が高い」と分析する。「iPodとiLifeを同じ棚に並べることで購入者が増えた」というケースもある。

また、iPhotoで時系列で自動的に写真を管理し、レートを付けられる「スマートアルバム機能」を搭載。画像管理や検索を容易にしたほか、ネットワーク共有機能「ランデブー」に対応し、家庭内ネットワーク上のコンピュータ間で写真の共有が可能となった。iDVDにより画像や映像、楽曲などを活用してオリジナルDVDを作成できることも特徴となる。ビデオ関連ソフト市場は、ショップで売れ筋の商材の1つだ。1月19-25日の週次データでも、本数ベースで前年同週比67%増、金額で同30%増となっている。メーカーにとっても、成長市場だけに拡販に注力したい分野。1%前後しかなかったアップルが上位メーカーを追い抜き首位を獲得したことで、シェア争いにも拍車がかかりそうだ。
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