全国ショップ激戦図

<全国ショップ激戦図>92.茨城県つくば市(中)

2005/09/12 18:45

週刊BCN 2005年09月12日vol.1104掲載

 「つくばエクスプレス」の開業は、秋葉原とつくば市の距離を一気に縮めた。それだけに、プラスの影響だけでなくマイナスの影響を懸念する声も出ている。つくば市で組立パソコン用パーツユーザーを獲得しているパソコン専門店が、パーツ専門店のメッカである秋葉原電気街に顧客が流れることを懸念する。一方、家電量販店は白物家電や薄型テレビなどのデジタル機器を武器に来店者を増やせることに期待している。ヤマダ電機や石丸電気、ギガスケーズデンキ、コジマなど市内にショップを構える家電量販店各社は、つくばエクスプレスの開通に合わせて週末に大規模なセールを実施。なかには、通常のセール価格よりも10%程度の安い価格を打ち出したショップもあったほどだ。

石丸電気、つくばエクスプレスで顧客増に

 これは、つくば市が8月24日から28日までの5日間、つくば駅周辺で「つくばエクスプレス開業ウィーク・つくばフェスタ」を開催したため。夏休みの最後の週ということもあり、平日、休日を問わず、東京や埼玉、千葉方面などからの来訪者でにぎわった。つくば市がイベントを開催すれば、来訪者が増える可能性が高まる。つくば市民が顧客の中心となっているショップにとっては、新規顧客の獲得につながる。

 なかでも、つくば駅から徒歩圏内のショップは多くの来店者が見込める。石丸電気が出店している「つくば店」は、つくば駅から歩いて10分強と徒歩圏内。しかも、イベントなどの開催が増えつつある「エポルカつくば(つくば国際会議場)」の真正面にある。これまでは、車で来る顧客がほとんどだったが、つくばエクスプレス開通後の週末は、つくば駅を利用して来店した顧客も目立ったという。

 つくば店は、石丸電気が「複合総合店舗」と位置付けたショップ。白物家電を取り扱う「電化プラザ」や、照明を販売する「あかり館」、薄型テレビ中心の「テレビ館」、パソコンショップ「パソコンプラザ」、携帯電話やデジタルカメラなどのショップ「スーパーデジタル館」、音楽CDやDVDソフトなどのコーナーを設けた「ミュージックプラザ」、DVDソフトレンタル店「レンタル館」など、敷地内に7つの専門店がある。家電やパソコンなどの修理や中古品販売の「ISHiMARUリサイクルセンター」も1ショップとして設けた。石丸電気は、1つの地域に複数の専門店が密集しているという、〝電気街〟のコンセプトをつくば店で実現しているという。

 しかも、競合店舗との差別化策として、「秋葉原価格」を前面に押し出している。秋葉原を本拠地に、つくばに戦略的な店舗を構えている同社にとっては、つくばエクスプレスの開業は渡りに船というわけだ。(佐相彰彦)
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