店頭流通

ソリマチ 業務ソフトで初、情報ポータルを搭載 シェア巻き返しを狙う

2005/11/21 18:45

週刊BCN 2005年11月21日vol.1114掲載

 ソリマチ(反町秀樹社長)は、25日に発売する業務ソフトの新製品「7シリーズ」にパソコン量販店向け業務ソフトとして初めて「情報ポータル」を搭載する。登録ユーザーは、情報ポータルからインターネットを経由して福利厚生や旅行、物販などを特別価格で利用できる。競合ベンダーが電子融資など経営に直結するインターネットサービスを強化しているのに対抗、金融情報や中小企業に役立つ実務情報を付加して、シェア巻き返しを図る。同社の新版発売は2年ぶり。

 情報ポータルの名称は「プロジェクトS」。「会計王7」「給料王7」などの新版「7シリーズ」の全9製品に組み込んだ。毎日利用するメニュー画面に情報ポータルを表示して、必要な情報に簡単にアクセスできる。同社では、保養施設を安価に貸し出すベネフィットワン、旅館やホテルを特価で予約できるディスカウント旅行代理店のクーコムなどと提携し、サービスを開始する。「7シリーズ」のユーザー登録をすると、ユーザー限定のサービスを手数料不要で通常より安く利用できる特典がある。

 このほか、コンビニ収納代行や銀行振込代行、ビジネス書式提供、中小企業コンサルティングなど、経営に直結するサービスも提供。今後も、物販や人材派遣などに関するサービスを提供する会社と提携し、順次提供アイテムを拡充していく。

 同社は2年前に「サービスカンパニー」を標榜し、新しいサービス提供の方法と機能拡張を模索してきた。今回の情報ポータルは、大企業が利用している福利厚生サービスなどを、中小企業や個人事業者でも受けられるようにした。

 旧版「王シリーズ」は累計60万本を出荷。BCNランキングでは業務ソフト部門で現在はシェア(販売本数)第3位。量販店での販売本数は減少傾向にあるが、今年度(06年6月期)は、量販店での伸びを期待、売上高は前期比30%増を見込んでいる。
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