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申告ソフトの販売動向

2006/01/02 16:51

週刊BCN 2006年01月02日vol.1119掲載

弥生の独走許す展開

ホロンが後半に失速で

 2005年の申告ソフトウェア部門は、1-11月の中間集計で、弥生が2位のホロンに13.1ポイント差をつけて台数シェアでトップを獲得した。04年は、ホロンに青色申告ソフトの販売権を譲渡する前のジェーシーエヌランド(JCNランド)と弥生が、年末まで熾烈な争いを展開し、わずか1.7ポイント差で弥生が制した。しかし、05年は一転して、弥生が1社で独走する形になった。

 2位のホロンは、青色申告ソフトの需要期である1、2月に単月ベースで弥生を抜きトップに立ったが、3月以降、徐々に失速した。代わって、マグレックスとソリマチの台頭を許した。11月単月では、この2社にも抜かれ、4位に低迷した。

 弥生は、04年の前半は苦戦した。02年末に同社で初めて「やよいの青色申告」をリリース。他社より後発で認知度が低かったことが影響した。しかし、05年は、3月以降、各月ベースでシェア30-45%台を獲得し、トップを維持し続けた。弥生の平松庚三社長は「弥生ブランドの信頼性や使いやすさが申告ソフトにも浸透し、ユーザーを増やすことができた」と、勝因について分析している。

 昨年11月単月の機種別シェアでは、1位が弥生の「やよいの青色申告05」で、2位がソリマチの「みんなの青色申告5」、3位がミロク・ユニソフトの「ミロクのかんたん!青色申告」と続く。4位には、11月25日に発売したソリマチの新版ソフト「みんなの青色申告7」が、わずか6日間の集計で食い込んできた。ホロンが販売台数を落としているだけに、今年前半はソリマチが台頭してきそうだ。

 また、マグレックスは、他社と違う路線で販売台数を伸ばし、業務解説本付きの「おたすけ青色申告」が8位、マック版の「Mac青色申告」が9位につけ、11月単月のメーカー別シェアで2位を獲得した。申告ソフトのシェア争いは、これから本番を迎える。
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