店頭市場ピックアップ

PCスピーカーの販売動向

2006/01/30 16:51

週刊BCN 2006年01月30日vol.1123掲載

音響需要の増加で好調

金額は前年同週比40%増を維持

 パソコン用スピーカーの店頭販売が伸びている。携帯型ネットワークオーディオ需要の増大が、スピーカーの好調な売れ行きを後押ししているようだ。

 BCNランキングによれば、05年冬のボーナス時期だった12月12-18日は、台数ベースで前年同週比34%増、金額ベースで同54%増に達した。クリスマス商戦を迎えた12月19-25日は、台数で同43%増、金額で同68%増とさらに上昇。06年1月2-8日には台数が同51%増と1.5倍以上を記録した。金額では、年明け以降に前年同週比40%増以上で推移している。

 パソコン用スピーカーは、安いものであれば1000円以下からとパソコンユーザーにとって手軽に購入しやすい商品となっている。3万円以上の高価格なスピーカーは、高性能なだけに音にこだわるマニアが購入するケースが多い。

 ショップにとっては、パソコンや関連機器を購入した顧客の関連購買が期待でき、利益を高めることが可能であることから、「売りやすい商材」という声もあがる。

 最近では、携帯型ネットワークオーディオで音楽を聴く傾向が高まるにつれ、スピーカーを購入するユーザー層も拡大している。メーカーサイドとしても、アップルコンピュータの「iPod」など携帯型ネットワークオーディオに特化したスピーカーを積極的に市場に投入している。

 スピーカーが「パソコンサプライ品」という位置づけから、音楽関連機器との接続が可能な「音響機器」にシフトしつつある。

 スピーカーの需要は今後も拡大する可能性が高いことから、メーカーの商品ラインアップも増加傾向にある。現在、店頭販売でトップシェアに君臨しているのはエレコムで、独占状態が続いているものの、今後はトップ獲得をかけたシェア争いが一段とヒートアップすることは間違いなさそうだ。
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