気になるアイテムを徹底分析

<気になるアイテムを徹底分析>店舗スタッフに聞く売れ筋商品――ロボット掃除機 まとめ

2015/07/16 16:51

週刊BCN 2015年07月13日vol.1587掲載

 外出している間に自動で掃除してくれたり、家にいてほかのことをしながら掃除も終わらせることができたりと、効率化を実現するアイテムとして市民権を得たロボット掃除機。市場に登場した当初と比べて機能も進化して、いまでは掃除機のサブマシンとしてだけでなく、メインマシンとしても利用できるようになった。今後は、これまで以上にユーザーが増える可能性を秘めている。

 調査会社のシード・プランニングによれば、国内ロボット掃除機市場は2014年の時点で53万台、今後は成長率11~14%で推移して2020年に100万台を超える規模にまで達する見込みという。掃除機全体の販売台数は年700万台前後、そのうちロボット掃除機が占める割合は現段階で10%に満たないものの、2020年の時点で16%程度に膨れ上がると、シード・プランニングでは予測している。

 また、シード・プランニングではロボット掃除機の購入者400人を対象に購入した理由について複数回答でアンケートを実施。その結果、「便利そうだった」と答えた人が59.0%、「掃除が楽になると思った」が45.0%など、掃除が楽になることを期待している。ロボット掃除機の価値を理解しながら購入しているユーザーが多いことがわかった。なお、総合的な満足度についてたずねたところ、「非常に満足+満足」が73%、「やや不満+不満」が27%と、ロボット掃除機がユーザーの支持を得ていることがアンケート結果からうかがえる。

 さらに、400人の購入者が所有しているブランドで最も多かったのがアイロボットの「ルンバ」で76.0%と、圧倒的なシェアを誇っている。次いでシェアが高かったのが、シャープの「ココロボ」(8.8%)。ルンバの所有者が多いのは、機能面を評価していることが理由の一つだが、他社に先駆けて製品を市場に投入していることも大きい。今では、シャープだけでなく、東芝やパナソニック、ツカモトエイムなど国産メーカーが次々と製品を市場に投入している。ニトリなど大手小売業がオリジナルブランドで製品を発売するケースも出てきた。さらに、床移動型やスティック型の掃除機で吸引力に定評のあるダイソンも製品を市場に投入することを発表している。複数のメーカーの参入によって市場は競争が激しくなる可能性がある一方、各メーカーが強みを生かして他社製品との差異点をアピールした製品が次々と出てくれば、さらに国内ロボット掃除機市場は拡大すると見込まれる。


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