売れ筋戦略 トップに聞く

<売れ筋戦略 トップに聞く>女性「メイカーズ」誕生 17機種、24製品を1人で立ち上げ

2015/10/29 16:51

週刊BCN 2015年10月26日vol.1601掲載

UPQ(アップ・キュー)
中澤優子 CEO代表取締役

1984年生まれ。中央大学卒業後、カシオ計算機で携帯電話やスマートフォンの商品企画に従事。2013年3月に退職し、4月に秋葉原でカフェ開業。15年7月にUPQを設立、CEO代表取締役に就任。カフェの経営を続けながら2か月で17機種、24製品の家電製品や家具を企画、製造、販売。
 どこにそのパワーが隠されているのか。30歳の女性起業家が今年7月、メーカーのUPQを設立した。わずか2か月で家電製品や家具など17機種、24製品の商品企画から製造、リリース発表、販売までを立ち上げた。

 「商品ごとに製造委託している工場は異なる。中国、香港、韓国、台湾の工場には、私自らが足を運んで交渉した。実際に現地に行けばビジネスパートナーとして話を聞いてくれるし、スピードが速い」と、中澤優子CEO代表取締役は話す。

 国内メーカーにも企画をもち込んだが、まともに取り合ってくれない。仮に、話が前に進んでも、商品化は「1年後」だったという。

 中澤CEOにとっては、商品化まで最長でも3か月後。スピードを重視する理由がある。例えば色だ。UPQの商品はブルーとグリーンの中間色の「blue×green(ブルー・バイ・グリーン)」カラーで統一されている。今年の流行色を素早く商品に反映させた結果だ。

 10月からビックロ ビックカメラ新宿東口店で販売を開始した。ウェブ中心からリアル店舗での販売に踏み切った。

 UPQのSIMロックフリースマートフォンは、ビックカメラグループ120店で扱う。海外生産工場での量産に向けたフレキシブルな対応も、問題はなかったという。(BCNランキング 細田立圭志)
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