気流を極めて違う土俵で戦う

ダイキン工業
空調営業本部事業戦略室
住宅用事業担当課長
谷内邦治 氏
 センサ競争が激しさを増すルームエアコンで、気流制御にこだわるダイキン工業のスタンスが独自で際立つ。「われわれは床暖房の輻射熱で部屋全体が暖まるのを理想に、エアコン暖房を開発した。それが、人に風を当てるのではなく、床から部屋全体を温める垂直気流だ」と、同社の事業戦略室住宅用事業の谷内邦治担当課長は気流にこだわる。

 温風が身体に直接当たると肌の乾燥につながってしまう。垂直気流は、暖かい空気が壁際と床面を沿うように流れることで、身体に当たらないように工夫している。

 Rシリーズにはダイキン独自の「無給水加湿」の「うるる加湿」が備わっている。外の空気中の水分を集めて室内を加湿するので、水タンクなどのメンテナンスが不要な加湿方式だ。「無給水加湿」と「垂直気流」の合わせ技で、従来機種よりも肌の乾燥が約40%低減した。垂直気流は静音性と節電につながった。壁と床を沿わせる気流は風量を抑えながら効率的に部屋全体を暖めることができる。そのため従来43dBだった騒音を34dBへ、最大で9dBの静音につなげた。

 気流が効率的に流れるので、吹き出し温度を抑えても部屋全体が暖まる。つまり節電にもつながる。従来の暖房気流では295Whだったものが新製品では200Whへと約30%の節電につなげた。新開発の垂直気流からは、センサ競争に巻き込まれずに違う土俵で戦おうとするダイキンの事業戦略が反映されている。(BCNランキング 細田立圭志)

「うるさら7 Rシリーズ」の垂直気流