これからの時代(Era)をつくりだす存在となるであろう業界注目の若手経営者にフォーカス。そのビジネス観や経営哲学に迫ります。今回は「コンクルー・白澤光純代表取締役CEO」を取材しました。
ものづくりが好き
キャリアの出発点は、プラントなどの設計や建設を請け負うエンジニアリング会社。現場と向き合う日々の中、SaaSの開発に携わった。「ものづくりが好きだが、ITサービスは一個一個つくるだけじゃなくスケールできる」。建設業者は50万社近くある。業界全体に価値を届けられる面白みを感じて独立した。
建設業の中でも、10人規模の小規模企業にターゲットを絞ったのは、PC作業の効率化が一向に進んでいなかったからだ。業務に張り付いて観察すると、管理は表計算ソフトや紙が中心。現場で見えた非効率がプロダクト開発の出発点になった。協力会社が書いた見積もりの転記など「苦痛感」のある作業を代替し、単一の業務ツールで作業のほとんどをまかなうコンセプトを掲げる。
SaaSの枠に収まらない
ものづくりと通底する価値観を感じる場面がある。AI機能の実装だ。「SaaSの開発は『0→1』ではないが、AIは、0→1のアイデアが試される」と、独自性を追求。建設業界にインパクトを与えるツールを目指す。
SaaSの枠に収まっているわけではない。AIを搭載したロボティクスの開発も視野に入れる。今まで現場で見てきたことが役立つ。例えば危険な足場作業をロボットが担うなど、職人の作業のサポートにアプローチする。
東南アジアに進出
前職ではインドネシアやクウェートに駐在。多国籍で幅広い価値観が交差する環境でのプロジェクトにやりがいを覚えた。学生時代にキャンピングカーで米国を横断した経験もある。海外志向は強く、今後さらに発展が見込まれる東南アジアに進出する将来像を描く。
大学院で宇宙物理を学んだほど宇宙好き。SF映画がインスピレーションのもとになっている。未来への視点を重ねながら、テクノロジーで建設業の新しい姿を一歩ずつ手繰り寄せる。
プロフィール
白澤光純
1992年生まれ、千葉県出身。法政大学大学院理工学研究科修士課程修了。日揮(現日揮ホールディングス)でプラントエンジニアリングやWeb開発、事業開発に従事。2023年にコンクルーを起業。
会社紹介
小規模の建設会社に特化した業務管理SaaS「コンクルーCloud」を開発。電子受発注や顧客、案件、スケジュールの管理、図面などの共有といった機能をオールインワンで提供。