これからの時代(Era)をつくりだす存在となるであろう業界注目の若手経営者にフォーカス。そのビジネス観や経営哲学に迫ります。今回は「プロダクトフォース・浜岡宏樹代表取締役CEO」を取材しました。
秀逸なビジョンが起点に
「優れたプロダクトは世の中を変える」との信念で、市場調査プラットフォーム「ユニーリサーチ」の事業を立ち上げた。世の中を一変させるような製品やサービスは、起業家やプロダクト開発者の直感にも似た秀逸なビジョンから始まるが、具体的な設計や価格、性能などはユーザー需要を調べてみないと分からない。
ユニーリサーチはオンラインでユーザーとマッチングし、「インタビューを通じて優れたビジョンを製品やサービスに変える原動力として活用してもらっている」と自負する。
「妄想ドリブン」で失敗
サラリーマン時代、社内ベンチャー制度を活用して教育系の事業プランを考えたが、ターゲットが広すぎると指摘され却下。起業を志す学生向けのオンライン大学を構想したがハードルが高く、大学生向けのビジネスカリキュラムへと尻すぼみになっていった苦い経験を持つ。「データドリブンならぬ、妄想ドリブンで突き進んで失敗した」と当時を振り返る。
起業のアイデアは湧いてくるものの、ユーザーの需要や市場動向が見えないために、うまく事業化にこぎ着けない日々を送っていたときにコロナ禍が発生。これまで対面で消費者にインタビューして商品開発を行っていた企業は、感染拡大を避けるため、こぞってオンラインへ移行した。
市場調査の民主化を推進
ほどなく生成AIが登場し、プロダクト開発者に代わってAIエージェントがユーザーにオンラインでインタビューできるようになった。間髪入れず、インタビューのノウハウやマーケティングの経験がない開発者や起業家でも、AIを使って気軽にインタビューできるサービスを2026年4月にスタート。
ハードルを大幅に下げ、「市場調査の民主化を進めていくことで、アイデアやビジョンを一つでも多くプロダクトに結びつけられるようにする」と、社名に冠した通りの「プロダクト」化を推進する「フォース(原動力)」になっていく考えだ。
プロフィール
浜岡宏樹
1991年、千葉県出身。2014年、筑波大学人間学群心理学類卒業。同年、ネクスト(現LIFULL)入社。23年、プロダクトフォースを設立。
会社紹介
LIFULLの社内ベンチャーとして立ち上げたオンライン市場調査プラットフォーム「ユニーリサーチ」事業を譲り受けるかたちで、プロダクトフォースを2023年に設立。26年4月にはAIを活用した「ユニーリサーチAIインタビュー」サービスをスタート。