2度目の起業、方向性が定まらず
アルサーガパートナーズは2度目に起業した会社だ。最初に創業メンバーとなった会社は、スマホゲームの市場拡大の波に乗るかたちで急成長。このままいけば株式上場も夢ではないと思った矢先、大資本を擁するライバルに圧倒されてしまった。2016年に起こしたアルサーガパートナーズも当初は順風満帆とはいかず、創業3期目まで事業の方向性が定まらなかった。
DX領域にかじを切り成長に弾み
転機となったのは18年、経済産業省の「DXレポート」で火がついた国内デジタトランスフォーメーション(DX)市場の立ち上がりだった。DXは“既存ビジネスの転換”に主眼を置くことから「過去の商慣習や業務フローにとらわれることなく、より斬新で、デジタル時代に合った提案ができれば競争に勝てる」とみた。そして、DX領域にかじを切った創業4期目から果然として売り上げが増え始める。創業時に十数人だった従業員数も直近3年間で200人を超えた。
大手不動産会社や大手製薬メーカーのDXプロジェクトなどに参画して実感したのは、「ユーザー企業にはDXを共に遂行するITパートナーが足りていないこと」だ。大手SIerが開発を請け負って、二次請け、三次請けに開発を委託する大規模SIの手法とは異なり、ユーザー企業と二人三脚で試行錯誤を繰り返しながら“ワンストップ”でプロジェクトを請け負うのは、むしろ「当社のようなベンチャー企業が活躍できる領域」だと感じた。
小学3年からポケコンを使い倒す
漫画執筆、楽曲制作、バンド演奏と実に多趣味だ。創作や音楽活動をするのにデジタルをフル活用したり、バンドメンバーのオンラインマッチングの仕組みを自分でつくったりもした。小学3年からシャープのポケコンを使い倒していた実力が生かされている。デジタルを駆使して既存の枠組みを打ち破り、限界を超えていくという点が、自身の強みであり、アルサーガパートナーズが目指す方向とも一致している。
プロフィール
小俣泰明
1977年、東京都生まれ。日本ヒューレット・パッカード、NTTコミュニケーションズなどを経て、2009年、クルーズ取締役。CTOとして大規模ウェブサービスの開発に携わる。12年、トライフォート(現Trys)を創業。16年、アルサーガパートナーズを創業。代表取締役社長に就任。
会社紹介
2016年設立、従業員数約200人。先進的なデジタル技術を駆使してユーザー企業の既存ビジネスを転換、刷新する“DXプロジェクト”をビジネスの柱に据える。プロジェクトをユーザー企業と自社で完結する「ワンストップ型開発」を強みとしている。