きっかけはユーザーとの垣根
創業当初はサプリメントの通販事業を手掛けていた。大学卒業後に入社したコンサルティング会社で製薬や食品系のコンサルティングを担当し、海外のマーケットも見ていたため、理論的には国内市場での勝ち筋が見えていた。
販売は堅調に伸びたものの、「本当に求めているものは何か、コミュニケーションをとることが難しいと感じ、お客様との垣根が出てきた。もやもやした日々が続いた」と振り返る。
誰も確立していないマーケットに参入
進む方向を模索する中で、ほかの企業も同じ悩みを抱えているのではと感じた。そこで、企業が自社のサービスや製品を売るだけではなくユーザーを成長や成功に導けるプラットフォームの開発に着手。約3カ月を費やして、「commmune」を公開した。ビジョンは「企業とユーザーが融け合う社会を実現する。」。従来の“売り手”と“買い手”に分断された関係ではなく、共によりよいものをつくり上げる関係が理想だ。
提供開始後は、順調に利用企業を獲得。カスタマーサクセスに必要な顧客コミュニティをノーコードで構築できることから、今では100社以上が利用している。「カスタマーサクセスは、誰も確立していないマーケット。だからこそ、やりがいがある」とかみ締めている。
カスタマーサクセス担当者の負担減へ
今年2月、カスタマーサクセスコントローラー「SuccessHubβ版」を公開した。企業のカスタマーサクセス担当者の負担を減らすことが目的で、複数の連絡手段を一括管理・実行できる。ビジョンの実現へまた一歩前進した。
将来的には「グローバルでの事業拡大も果たしたい」と米国での事業立ち上げに取り組んでいる。
プロフィール
高田優哉
パリ農工大学留学を経て東京大学農学部を卒業。卒業後、ボストンコンサルティンググループに入社、東京、ロサンゼルス、上海オフィスで戦略コンサルティング業務に従事。リードコンサルタントとして活躍後に退職。2018年5月にコミューンを共同創業。
会社紹介
カスタマーサクセスプラットフォーム「commmune」を提供。導入企業は、自社に最適な顧客コミュニティをノーコードで簡単に構築・運用できるほか、顧客やユーザーなどとのコミュニケーションに関してワンストップ化が可能となる。