その他
情報セキュリティビジネス “転換期を迎えている”の声
2005/05/16 15:00
週刊BCN 2005年05月16日vol.1088掲載
情報セキュリティビジネスが注目されるなか、「転換期を迎えている」という厳しい見方が広がっている。ユーザー企業の情報セキュリティへの関心の高まりが、システムインテグレータ(SI)の売り上げに結びついておらず、「ビジネスモデルの抜本的な改造」(SI幹部)を迫られている状況という。SI各社は、情報セキュリティ関連の事業拡大に向けてコンサルティングや運用保守など、収益性が高いビジネスとの連動に力を入れる。この動きはセキュリティベンダーにも体質転換を求めることになりそうだ。
コンサルティングや運用保守との連動へ
情報セキュリティビジネスのうち、ハードやソフトのインストールや販売など、いわゆる“箱売り”は多くのSIが経験しているものの、収益が見込めるセキュリティコンサルティングやネットワーク監視などの運用保守と絡んだビジネスには発展していない。特に中堅・中小SIは、箱売りによるわずかな売買差益にとどまっているケースが多い。
中堅・中小SIの多くは、「情報セキュリティ市場が盛り上がっている」との認識では一致するものの、「売り上げに大きく貢献している」としているのは、ごくわずかだ。SIのなかには、情報セキュリティビジネスで売り上げを伸ばしているのは、「セキュリティツールを開発するベンダーだけ」(中堅SI)と、セキュリティベンダーにニーズが偏り、SIにまでビジネスチャンスが巡ってこない構造に強い不満を示すところもある。
年々高度化する情報セキュリティツールは、ウイルス対策や暗号化ソフトベンダーなど、高度な専門技術を有する専業ベンダーしか事実上開発できないといわれる。一般のSIは技術や開発資金面で手が出せないのが実情だ。しかし、ツールの箱売りによる売買差益だけではSIにとって十分な利益は望めず、セキュリティビジネスに対して消極的にならざるを得ないという悪循環に陥っている。
そこで、情報セキュリティビジネスの抜本的な見直しを進めるSIが増えている。
箱売りビジネスから、収益の見込めるセキュリティコンサルティングやアウトソーシングなどの保守運用ビジネスにシフトするという動きだ。「セキュリティビジネスを一過性のものにするのではなく、継続して安定した収益の柱に育てる」(中堅SI幹部)方向に事業をシフトしつつある。情報セキュリティに詳しいコンサルティングファームのソフテック・加藤努社長は、「顧客と長い付き合いをする保守運用ビジネスとセキュリティを組み合わせたコンサルティング提案」が、ビジネスモデル転換のカギになると話す。
セキュリティベンダーにも体質転換が求められている。ユーザー企業がウイルスや情報漏えいなどの脅威から身を守るためにツールを買い求める動きは依然として活発化すると見られている。セキュリティベンダーはこの追い風に甘んじることなく、売り手であるSIが収益を見込めるコンサルティングや保守運用ビジネスと密接に連動する商材を開発することが、今後の業績を伸ばす原動力になる。
収益性の乏しいハードウェアの箱売りからの脱却で、多くのSIが辛酸をなめた。だが、ソフト・サービスやアウトソーシングなどへ軸足を移して高収益体質を築き上げたSIは決して少なくない。情報セキュリティについても、ビジネスモデルの転換が求められている。
情報セキュリティビジネスが注目されるなか、「転換期を迎えている」という厳しい見方が広がっている。ユーザー企業の情報セキュリティへの関心の高まりが、システムインテグレータ(SI)の売り上げに結びついておらず、「ビジネスモデルの抜本的な改造」(SI幹部)を迫られている状況という。SI各社は、情報セキュリティ関連の事業拡大に向けてコンサルティングや運用保守など、収益性が高いビジネスとの連動に力を入れる。この動きはセキュリティベンダーにも体質転換を求めることになりそうだ。
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