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ディストリビュータの“生の声” 「主力サーバーはラックマウントだ」ブレード伸びるも当面は様子見
2007/03/26 14:53
週刊BCN 2007年03月26日vol.1180掲載
サーバーメーカーがブレードの販売に力を入れ、市場でのシェア拡大を図ろうとしている。この状況を受け、主要ディストリビュータ各社にサーバーの売れ筋について聞いてみた。回答を集約してみると、ブレード事業は成長していて今後も伸びるとみているものの、当面は様子見の必要があるとの意見が多かった。主要な顧客であるSMB(中堅中小企業)では、高価なブレードよりも低価格のサーバーを選択する傾向が強いという事情があるからだ。顧客のニーズに合わせながら利益を得るためには、ラックマウント型の販売に力を注ぐのが適切と判断している様子がうかがえる。メーカーとディストリビュータとの間に“温度差”があるようにもみえる。(佐相彰彦●取材/文)
メーカーとの間に“温度差”が
■ブレードは順調に成長
大手ディストリビュータによるブレードサーバーの販売が伸びている。各社とも今年度(2007年3月期)は明るい見通しを示している。
ダイワボウ情報システムは台数、金額ともに前年度の3倍を見込む。サーバー事業全体に占めるブレードの売上比率は、3%から6%にアップ。鈴木正律・販売推進本部販売推進部副部長は、「ユーザー企業として中規模を対象に、ミッドレンジ製品の販売を本格化したことが成長の大きな要因」と分析する。メーカー別の販売比率はIBM製が45%と高く、HP製が30%、NEC製が25%と続く。
ソフトバンクBBでは、具体な数字は明らかにしていないものの「伸び率はIAサーバー市場と同程度」(荒川直樹・コマース&サービス統括MD統括部ハードウェアマーケティング2部長)と、前年度比10-20%増で伸びていることを匂わせている。サーバー全体に占めるブレードの売上比率も伸びているという。成長しているのは、「大企業や中堅企業を中心にシステム案件を獲得した」ため。製品ラインアップについては、「メーカーによって仕入れる台数は異なるが、基本的な機種は揃えている」としている。
丸紅インフォテックでは、台数で50%増、金額で40%強の増加。坂元祥浩・販売推進本部副本部長(兼)販売推進部長は、「データセンターの省スペース化案件が多かった。ほかのサーバーと比べて案件規模が大きいことが伸びている要因」としている。ただ、全体に占めるブレードの売上比率については、ほかのサーバーも増えたため、前年度と同程度の2%。販売比率については70%弱がHP製、残りの30%強がIBMや富士通、NECの製品で占められている。
■SMBは低価格ニーズがメイン
ディストリビュータ各社ともブレードサーバーの販売が伸びているわけだが、「力を注いでいくかについて当面は様子をみる必要がある」というのが共通の意見だ。というのも、ディストリビュータの主戦場であるSMB市場ではラックマウントに対する根強いニーズがあるためだ。タワー型についても低価格である点から導入するユーザー企業が多い。ディストリビュータにとっては、顧客ニーズに適応する製品を販売していくことが事業拡大のカギとなる。ブレードサーバーの拡販に重点を置くことが果たして業績拡大につながるかという点で二の足を踏んでいるというわけだ。
丸紅インフォテックの坂元副本部長は、「新サービスの提供に向けてサーバーを増強したいというSMBであれば話は別だが、やはり低価格でリプレースしたいとのニーズが強いのは確か」という。タワー型は低価格化の進行で利益の確保が難しい。しかし、ブレード型は高価な点が導入障壁となっている。そこで、丸紅インフォテックでは中間に位置づけられるラックマウント型を提案、実際に販売が伸びているという。
また、ブレードサーバーによる“仮想化”についても、「引き合いはあるものの、実際に売れるケースは出ていない」(ダイワボウ情報システムの鈴木副部長)ようだ。ソフトバンクBBでも、「集中管理の要請に対しては、ブレードサーバーのほうが応えやすい。しかし、次のステップといわれる仮想化は、関心があっても導入の壁が高すぎるのではないか。差別化策として、ブレードで実現できるアプリケーションサービスの充実が重要」(荒川部長)としている。さらには、SMBがサーバーシステムをデータセンターにアウトソーシングする傾向も高まりつつある。
サーバー検証センターによるブレード検証を拡充していることから、ディストリビュータ各社ともブレード事業拡大に関心がないわけではない。メーカーはブレードサーバーのシェア争いに懸命だが、現段階ではその思惑ほどにはSMB市場での拡販が進まないのではないか。ブレードを一気に拡販するのであれば、メーカーとディストリビュータが共同で新規開拓策を練る必要がありそうだ。
サーバーメーカーがブレードの販売に力を入れ、市場でのシェア拡大を図ろうとしている。この状況を受け、主要ディストリビュータ各社にサーバーの売れ筋について聞いてみた。回答を集約してみると、ブレード事業は成長していて今後も伸びるとみているものの、当面は様子見の必要があるとの意見が多かった。主要な顧客であるSMB(中堅中小企業)では、高価なブレードよりも低価格のサーバーを選択する傾向が強いという事情があるからだ。顧客のニーズに合わせながら利益を得るためには、ラックマウント型の販売に力を注ぐのが適切と判断している様子がうかがえる。メーカーとディストリビュータとの間に“温度差”があるようにもみえる。(佐相彰彦●取材/文)
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