その他
日立製作所 ブレード販売に強気の姿勢
2007/05/14 21:10
週刊BCN 2007年05月14日vol.1186掲載
日立製作所(古川一夫社長)がブレードサーバーの販売に強気の姿勢をみせている。販売代理店網や製品ラインアップの強化で拡販体制が整ったと判断。導入ニーズが活性化しているデータセンターや、需要増が見込めるSMB(中堅・中小企業)市場での新規開拓を積極的に行う。今年度(2008年3月期)は、ブレードサーバーの販売台数を前年度の2倍程度に引き上げる方針だ。
SMBやデータセンターに焦点
代理店網の強化で拡販体制整う
日立は今年度、データセンターとSMBの2市場で新規開拓を図っていく。データセンター市場では、音楽やオンラインゲームの配信などエンタテインメント分野のサービスプロバイダを対象にアプローチ。今年度早々に専門プロジェクトチームを結成した。宇賀神敦・統合プラットフォーム販売本部販売統括部長は、「データセンターでは、ブレードサーバーのニーズが高まっている。システム案件の獲得に向け、対象顧客を10社程度に絞り込んで徹底的に攻める」としている。SMB市場では、昨年9月に発売したSMB向けの戦略製品「BS3000」を軸に事業を拡大。「ブレードは深掘りしなければ売れない製品。販売部門にリソースを集中し、パートナーシップを組んだ販売代理店と“二人三脚”で拡販していく」考えだ。
販売強化策については、5月中旬をめどに販売代理店やユーザー企業向けのブレードサーバーを中心としたウェブサービスの提供を開始。同サービスで、日立製品を販売する代理店をエリアや製品・サービスごとに紹介するほか、システム導入にかかる費用をユーザー企業が手軽に把握できる簡単見積もり機能を搭載した。「ビジネスマッチングの活性化が目的。ユーザー企業と販売パートナーをリンクさせる点で他社にはないサービスとして訴えていく」としている。代理店に対する販売支援策も上期中にリニューアル。技術トレーニングの拡充や、同社ブレードと代理店製品の互換性を共同で評価する検証センターを活用しやすいようにする。これにより、販売代理店の増加にもつなげる。現段階は約10社だが、今年度中に20社弱にまで増やす計画だ。「むやみに数を多くするのではなく、ソリューションの幅が広がるようなパートナーシップを組んでいく」方針だ。ほかにも、ISV向けの支援プログラムの策定も検討する。
昨年度は、上期に「メインフレーム販売のノウハウを生かし、年商500億円以上の大企業を中心にユーザー企業を増やした」実績がある。基幹系と情報系の両システムで案件を獲得。しかも、「シトリックスやヴィエムウェアのソフトウェアとブレードサーバーを組み合わせて仮想化を切り口としたソリューションを提供できた」としている。下期からは、「BS3000」の市場投入にともなって販売代理店網を整備、SMBの新規開拓を本格化させた。これにより、ブレードサーバーの販売台数は前年度の約3倍に達した。「下期は、上期と比べて2倍強に増加した」と自信をみせる。PCサーバービジネス全体では、「ブレードの好調な販売が寄与し、市場の成長率と同程度の伸びをクリアした」という。ブレード事業に関しては、下期の勢いが今年度も続くとの判断で徹底的な強化策を講じたわけだ。
日立は、国内ブレードサーバー市場で2位のシェアを獲得している。「できるだけ早い段階でトップを獲得したい」。今後も成長の可能性を秘めているブレードに焦点をあて、将来的にはサーバー市場での主導権を握ることが最大の目標とみられる。
日立製作所(古川一夫社長)がブレードサーバーの販売に強気の姿勢をみせている。販売代理店網や製品ラインアップの強化で拡販体制が整ったと判断。導入ニーズが活性化しているデータセンターや、需要増が見込めるSMB(中堅・中小企業)市場での新規開拓を積極的に行う。今年度(2008年3月期)は、ブレードサーバーの販売台数を前年度の2倍程度に引き上げる方針だ。
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