その他
加速する中国ビジネス キーパーソンを総力取材
2010/09/02 21:07
週刊BCN 2010年08月30日vol.1347掲載
世界第2位の経済大国にのし上がる中国。そのIT投資を獲得するべく、日本のSIerをはじめとするITベンダーは中国進出を加速させている。週刊BCNでは、今年4月から現地での取材を本格化。中国で活躍する日系SIerのキーパーソンを取材するとともに、日本で活躍する中国出身の経営トップへの取材も大幅に拡充した。本紙第2部は、その軌跡をまとめたものである。
日本と中国の情報サービス業界は、中国の改革開放以来、協力関係を築いてきた。1990年代後半以降は、主に中国へのオフショア開発を主軸とした取引が拡大。近年、中国の日本向けオフショア開発は、およそ年率30%増の勢いで延びてきた。調査会社のガートナージャパンは、中国オフショア開発の最盛期である08年の市場規模は、およそ3290億円に達したと発表している。
ところが、08年9月のリーマン・ショックで潮目が変わる。日本からの発注量は激減。09年は日本からのオフショア開発が金額ベースで前年比で260億円近く減少した。しかし、これをきっかけに、日本のオフショアパートナーの中国SIerは新たな収益源を中国国内に求める動きが本格化。日本のSIerも、飽和感が強まる日本国内市場からグローバル市場へ、とりわけ隣国で成長著しい中国への進出を加速させることにつながった。
オフショア開発を通じて、もともと日中の情報サービス産業のつながりは深い。そこで、日本と中国のSIerが力を合わせて、拡大の一途をたどる中国のIT投資を取り込む動きが、より活発になるとの期待が集まる。例えば、オフショアで成長してきた中国のSIerに、日本のSIerがもつソリューションやパッケージソフト、アウトソーシングのノウハウを提供。中国のSIerは営業ノウハウを身につけながら地場のビジネスを開拓する。日系SIerは自らの商材を中国へ展開でき、中国のSIerはオフショアに加え、新たな地場ビジネスの拡大に弾みがつく。日中双方のSIerの連携による相乗効果を、今後どう高めていくかが成功のカギを握る。
また、情報サービス産業協会(JISA)と、中国の情報サービス業界を代表する中国ソフトウェア産業協会(CSIA)が開いている日中情報サービス産業懇談会は今年で14回目。毎回、活発な意見が交換される。今年は9月に中国西安市で開催される予定で、既存のオフショアビジネスだけでなく、日中双方の市場における日本と中国の情報サービス業界の発展について話し合われる見込みだ。
中国出身の経営者も、SIerやネット通販、家電量販店など日本でさまざまなビジネスを興し、成功を収めている。こうした日本に精通した優秀な経営者は、両国のITビジネスの橋渡しの役割を担う。本紙第2部では、日中の経営キーパーソンに対する重点的な取材を通じて、グローバル化する日本のITビジネスの最前線を追った。(安藤章司)
世界第2位の経済大国にのし上がる中国。そのIT投資を獲得するべく、日本のSIerをはじめとするITベンダーは中国進出を加速させている。週刊BCNでは、今年4月から現地での取材を本格化。中国で活躍する日系SIerのキーパーソンを取材するとともに、日本で活躍する中国出身の経営トップへの取材も大幅に拡充した。本紙第2部は、その軌跡をまとめたものである。
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