その他
盛り上がるNWのハイエンド市場 外資系ベンダーが日本を再認識
2011/03/24 14:53
週刊BCN 2011年03月21日vol.1375掲載
2011年3月2日、病気療養中のスティーブ・ジョブズ氏が登場して自分自身で披露したiPad 2。レノボ・ジャパンのロードリック・ラピン社長が「パソコンのエコシステムに大きな変化をもたらした」と評するアップルの新型端末、初代iPadを大々的に発表してから約1年が経った。初代に比べて軽量で薄くなったiPad 2は、日本のIT業界にどんな刺激を与えていくのだろうか。
iPadに代表されるタブレット端末や、iPhone/Android搭載のスマートフォンは、日本のIT業界で高い注目を浴びるようになった。個人ユーザーだけではなく、法人利用も急増しているタブレット/スマートフォンは、伸び悩んでいるIT業界にとって、久しぶりの「おいしい商売」を呼び込むカンフル剤になりそうだ。2010年にIT業界で“ホットな話題”として定番になってきた「クラウド、クラウド」が「クラウド、スマートフォン」へと変わりつつあるように、スマートフォンは業界の重要キーワードとして市民権を得ている。
スマートフォンにまつわるビジネスチャンスがとくに大きいのは、ネットワーク(NW)業界だ。iPhone/iPadに加えて、Android端末の普及が速いスピードで進み、モバイル通信キャリアは大量のトラフィックに対応するために、ネットワークインフラへの設備投資を積極的に拡大している。モバイル通信キャリアの大型投資にけん引され、これまでほとんど存在しなかったネットワーク機器のハイエンド市場が生まれてきている。外資系をはじめとしたネットワーク機器メーカーはどこも大型案件の獲得を狙い、ハイエンド市場の開拓に意欲を示している。モバイル通信キャリアなどに向けた高性能・高機能を盛り込んだ最上位製品の展開に注力していく構えだ。
ネットワーク機器の市場は、リーマン・ショック以降のIT投資の急減や落ち幅が3~4割とみられる価格下落などに悩み、しばらく元気を失っていた。2010年末に本紙が行った、ネットワークインテグレータ(NIer)などのトップに新年の抱負を聞く「年頭所感」の取材では、「2011年はまだ大きな事業拡大を見込んでいない」という声が多かったのだ。今年に入って状況が一変したというわけではないが、タブレット/スマートフォンの法人利用の急増、ハイエンド市場の拡大によって、「思ったより早く光がみえてきた」という感触が業界に広がっているようだ。
「2013年をめどに売り上げを約3倍に拡大する」というネットワーク機器メーカーのブロケード コミュニケーションズ システムズをはじめ、多くの外資系ベンダーは日本市場に大きな期待を寄せ、「倍水準の事業拡大」を目標に掲げている。外資系ネットワーク機器メーカーは日本の整った市場環境を評し、日本市場の魅力を再認識している。(ゼンフ ミシャ)
2011年3月2日、病気療養中のスティーブ・ジョブズ氏が登場して自分自身で披露したiPad 2。レノボ・ジャパンのロードリック・ラピン社長が「パソコンのエコシステムに大きな変化をもたらした」と評するアップルの新型端末、初代iPadを大々的に発表してから約1年が経った。初代に比べて軽量で薄くなったiPad 2は、日本のIT業界にどんな刺激を与えていくのだろうか。
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