アステリア(インフォテリアから社名変更)が10月2日、IoTミドルウェア「Gravio」の新バージョンの提供を開始した。データ収集、画像処理AI、デバイス管理などの機能をPC上で動作するソフトウェアによって実現するもので、今回新たにIoTセンサーのレンタルサービスを加え、月額500円からの低価格で提供する。ターゲットとするのは産業分野ではなく、一般企業の事業所だ。

 平野洋一郎社長はIoTソリューシュンについて「現時点では工場、災害対策、農業など特定の領域に集中して使われている」と指摘。これに対し同社のGravioは、オフィスや店舗、学校など、より一般的な組織でのIoT活用を支援する製品だという。

 新バージョンでは、振動、温湿度、人感、扉開閉など各種のセンサーをレンタル提供し、ユーザーはGUIで操作可能な管理ツール「Gravio Studio」を利用して、IoTソリューションを簡単に構築できる。デバイス制御やデータ処理に関する高度な知識がない一般企業のIT担当者でも、オフィスの室温管理やレジ混雑状況の把握など、センサーデータを活用した業務支援や課題解決が可能になる。
 
平野洋一郎社長(左)と、緑米聯創科技の游延筠CEO

 カメラに映った人の数や属性などを認識できるAI推論機能も提供しており、平野社長は、Gravioがクラウド側でなく、エッジ側で動作するソフトウェアであることを強調する。AI処理では、データを学習してモデルを構築する準備段階と、モデルを活用して推論を行う実行段階があるが、例えば画像認識をクラウド側で行うと、特に実行段階において遅延や通信コスト、プライバシーなどが問題になる場合がある。アステリアのIoT事業ではエッジ側のミドルウェア開発に注力し、クラウドベースのIoTプラットフォームとの違いを打ち出していく考えだ。

 月額500円のBasic版では4台、月額2万円のStandard版では10台のIoTセンサーのレンタルが可能。今後、管理機能や開発機能を強化したEnterprise版を用意し、サービス事業者向けの提供も予定している。

 センサーは、中国・小米科技(Xiaomi)グループでIoTデバイス事業を行う緑米聯創科技(Lumi)の製品を採用した。緑米は中国では主にコンシューマー向けに製品を販売していたが、日本ではアステリアとの提携でB2B事業にフォーカスする。(日高 彰)