シスコシステムズは10月4日、7月30日付で社長に就任したデイヴ・ウェスト氏の就任会見を兼ねた2019年度事業戦略説明会を開催した。鈴木みゆき前社長が積極的に取り組んできた中堅・中小企業向けビジネスを継続して強化することを明らかにした。

デイヴ・ウェスト
社長
 15年9月に、日本仕様に合わせて開発したルーター、スイッチ、無線LAN製品などの中小企業向けソリューションブランド「Cisco Start」シリーズをリリース。製品だけではなくサポート窓口の強化、ECサイトも含めた全国販売チャネルの展開とパートナー支援などに取り組んだ。その結果、中堅・中小企業向けビジネスは順調に成長し、17年度は前年度比30%増と拡大。同社のビジネスを下支えし、米国本社から評価され、戦略的成長率の高い「トップカントリー」として表彰された。

 18年度も既存顧客への提案を強化することで30%の成長を目標に据えていた。高橋慎介・専務執行役員パートナー事業統括は「目標の数値を大きく超えることができた」と手応えを語る。目標以上の成果につながった要因の一つが、NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」に採用されたネットワーク管理製品「Cisco Meraki」だ。

 高橋専務は、「Meraki単体でみると、2年前の10倍ぐらい販売数が増えた。中小企業から居酒屋などの店舗まで導入されており、毎月1万セットほど販売している。ここで目標の数値を大きく超えることができた」と、新規顧客を計画以上に獲得できたことを強調した。今後もこの勢いが続きそうだ。

 ウェスト社長も「中堅・中小企業向けビジネスは、9四半期連続で成長している。これは素晴らしい結果だ」と話し、今後も強化する方針を示した。

 また、ウェスト社長は「シスコの高品質なサービスを中堅・中小企業のお客様にも提供していく。シスコのテクノロジーがお客様のビジネスに貢献できると確信している」と話した。

 中堅・中小企業は2020年の東京五輪・パラリンピックに向けたIT投資を積極的に行い、IT市場では特需が起こっている。20年以降に予想される反動減を乗り切るためにも、今から製品開発の強化、販路の開拓などの取り組みが必要になるだろう。(山下彰子)