その他

超高速開発の販売目標を1.5倍に 働き方改革や生産性向上が追い風――キヤノンITソリューションズ

2019/04/19 07:00

週刊BCN 2019年04月15日vol.1772掲載

 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、金澤明社長)は、超高速ソフト開発ツール「Web Performer(ウェブパフォーマー)」の累計販売社数が1086社になったと発表した。今年1月までの1年間で増えたのは約200社。働き方改革や生産性向上への意識の高まりが、超高速ソフト開発ツールの採用を後押しした。引き合いが多いことから、来年1月までの1年間の販売目標を1.5倍の300社に設定。販売ペースを一段と上げていく方針だ。

岡田 知課長(右)と山田真穂氏

 Web Performerの機能強化や、販売網と技術支援の拡充についても、引き続き注力していく。機能強化面では、この4月にテスト自動化機能の強化や、表計算ソフトのExcelファイルからデータを抽出し、ウェブアプリケーションのマスターデータとして活用する機能などを追加。販売面では、Web Performerを使ったアプリ開発に精通し、技術的な支援を担うビジネスパートナーの獲得に注力する。

 テスト自動化では、動作確認のためにアプリ画面を操作するマウスやキーボードの動作を「テストシナリオ」として記録。2回目、3回目とアプリのつくり直しを進めるときに、記録したテストシナリオを実行できるようにした。「必要に応じてシナリオを手直しすることで、何度でも再利用が可能」だと、Web Performer事業を担当する岡田知・ソリューション企画第二課課長は話す。

 従来でもテスト自動化は可能だったが、シナリオを自動的に作成する機能はなかった。今回は、「業務自動化のRPAのように画面操作を記録、実行する」(同)ことにより、テストにかかる手間を減らしている。

 Excelファイルからのデータ抽出機能は、Excelで管理している業務をウェブアプリケーションに移植するときに役立つ。具体的には、商品名や価格、日付、個数といったExcelの項目属性を読み取って、在庫管理や出入庫管理、販売管理などのアプリに自動的に反映する。「Excelでありがちな属人性の高い業務が、誰でも使える専用アプリへと簡単に移植できる」(ソリューション企画第二課の山田真穂氏)ようになった。

 ビジネスパートナー施策では、昨年後半からWeb Performerを使った開発を担う「SIパートナープログラム」をスタート。この半年余りで10社ほどが新たにSIパートナーとして参加した。キヤノンITSと販売目標を共有して販売と開発の両方を担う「セールス&SIパートナー」と合わせて約40社の体制となった。岡田課長は「人手不足で課題を抱える地方市場などからの『純粋に技術的な支援がほしい』という要望を反映した」と話す。技術支援的な面でもユーザー企業のニーズにきめ細かく応えていくことで満足度の向上や販売増につなげる。(安藤章司)
  • 1

関連記事

【2019年 年頭所感】 キヤノンITソリューションズ お客様との共創により、ともに成長する

EDI商材の刷新着々と ISDNサービス終了の“特需”を掴む――キヤノンITソリューションズ

TLSの最新版をIoTセキュリティーで提案 安全性や通信性能が向上――キヤノンITソリューションズ

外部リンク

キヤノンITS=https://www.canon-its.co.jp/solution/security/