アクロニス・ジャパンは4月より新たなパートナープログラムを導入し、パートナーのサービス事業支援を強化する。新たなライセンスモデルを導入するとともに、プログラムをリセラー向け、サービス事業者向けに、それぞれの体系に整理。パートナーが顧客の端末やデータの保護をサービスとして提供できるように体制を整えた。

嘉規邦伸 代表取締役

 同社はバックアップ製品で知られるが、昨年、新サービスの「Acronis Cyber Protect」を投入し、セキュリティや端末管理の分野に本格参入した。Cyber Protectはファイルの変更の振る舞いを監視し、ランサムウェアの活動が検出された場合にキャッシュからデータを回復することができるほか、端末の脆弱性診断やパッチ適用状態の管理など、エンドポイント保護の機能を充実させたソリューション。クラウド上のコンソールを通じてリモートで端末管理が可能になる。

 従来はバックアップとCyber Protectはそれぞれ個別に提供していたが、今回これらを統合し、データと端末の保護を単一の製品で行えるようにした。搭載されているさまざまな機能のうち、必要なものだけを選んで有効化できる仕組みとなっており、パートナーはCyber Protectを活用して独自のデータ保護やセキュリティのサービスを提供することが可能。また、基本的な端末管理の機能は無償で用意されているので、まずは無償の範囲でユーザー企業にCyber Protectを導入してもらい、セキュリティ機能が必要となった段階で有償サービスに切り替えるといった提供形態も可能となっている。

 新たなパートナープログラムでは、ビジネスプランへの合意、アクションプランの実行など、ビジネス拡大に向けた課題とその達成をスコアとして評価する体系を導入。また、物販からサブスクリプションへの切り替えによる一時的な売り上げ規模の減少に対応するため、パートナーランクの判定において取引金額の条件を一部免除するなど、パートナーによるサービス事業の立ち上げをステップバイステップで支援する。

 同社がオンプレミス/永続ライセンス型の商材からクラウド/サブスクリプション型の提供形態へとシフトする理由を、嘉規邦伸代表取締役は「セキュリティを強化するには、ITの利用形態や脅威動向の変化にダイナミックに対応するため、その時々の最新バージョンのソフトウェアを使うことが重要になる」と説明。ランサムウェアや脆弱性を突いた攻撃からデータや端末を保護するには、サブスクリプション型のサービスとしてセキュリティを提供するのが有利だとする。

 嘉規代表取締役は「サブスクリプション型サービスの再販/取り次ぎで収益を上げるのは難しいという声を聞くが、アクロニスは単なる再販ではなく、パートナー各社のブランドでマネージドサービスを展開するための基盤を提供する」と述べ、パートナー独自の付加価値サービスを構築できる点を強調した。(日高 彰)