レッドハットは4月13日、報道関係者向けの説明会を開催し、今年1月に新社長に就任した岡玄樹氏が新年度の事業戦略を説明した。Kubernetesベースのコンテナ基盤製品「OpenShift」のビジネス規模を2倍に伸ばすことを目標とした。

岡 玄樹 社長

 昨年、同社はグローバルで前年比18%の収益増を達成。OpenShiftのユーザー数は40%増加し、2800社になったという。日本国内でも三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJ銀行などが新たに採用し、大手企業による導入が進んでいる。アプリケーション開発・投入のスピードを高めたいというニーズが背景にあるとしている。

 今年は「全てのアプリケーションにクラウド選択の自由を」の標語を掲げ、アプリケーションの可搬性を高めるコンテナ技術の普及促進にさらに努めていく考え。現在、金融や通信、デジタル庁の動きを取り巻く公共分野でOpenShiftの採用が進んでいるが、このような領域に加え、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが積極的な顧客に対しては、より手厚い営業・サポート体制を敷くなど、戦略的にOpenShiftユーザーを増やしていく。また、現在数百人の認定技術者を数倍に増やしていきたいとしたほか、DXを推進するには組織文化の変革が必要として、アジャイル開発などを支援するコンサルティングサービスの拡充を図っていく。

 説明会では、5G分野でのパートナーシップとして、NTTドコモおよびNECとの協業が紹介された。従来の携帯電話基地局は単一ベンダーの機器で構成されるのが主流だったが、これが機器価格の高止まりや、ネットワーク構成の不自由さを招いているという指摘があった。この問題を解決するため、さまざまなベンダーの製品や技術を組み合わせられるようにする検証作業が「5GオープンRANエコシステム」として進められており、レッドハットはその1社として基盤製品を提供しているという。海外の通信キャリア向けの製品展開を想定しており、低コストで仕様の自由度が高い5Gネットワークの実現を目指す。(日高 彰)