Skyは、名刺管理製品「SKYPCE(スカイピース)」を2022年1月26日に発売する。名刺管理製品市場はクラウドが主流となっているが、オンプレミスで提供することで差別化を図る。オンプレミス環境で安全に管理できることや同社のIT資産運用管理ソフト「SKYSEA Client View」と連携することでセキュリティ対策の強化を図れる点などを訴求し顧客獲得を目指す。
SKYPCEは、名刺のスキャンからデータ化までのプロセスを同社のクラウドサーバーとオンプレミスサーバーで実行する。他の名刺管理サービスでは、データ化する際の入力作業を外部に委託するケースが大半だが、その作業も同社が行うという。データ化された名刺情報は顧客のオンプレミスサーバーに返却される仕組みだとした。 社内のセキュリティポリシーにより、データを外部で保存するクラウド型の名刺管理サービスを利用できない企業も多く、オンプレミス需要を取り込みたい考えだ。同社の金井孝三・ICTソリューション事業部副本部長は「お客様の環境で保存し、セキュリティポリシーに沿った管理を実現できる強みをアピールしていく」と語る。
金井孝三 副本部長
同社の製品は大浦淳司代表取締役の方針で、まず自社で利用して機能や使用感をブラッシュアップしてから販売しているという。金井副本部長は「SKYPCEも自社で利用し、納得するまで改良を行ったことで高い操作性を実現している。社内でもなくてはならない製品となった」と自信を見せる。
例えば、管理画面では豊富な条件設定により素早く名刺情報を検索できるようにしたり、事前に設定を施すことでスマートフォンからオンプレミス環境に保管されている名刺情報を閲覧できる仕組みを実装した。また、名刺情報に顔写真を登録し表示する機能や、顧客、取引先企業を住所情報を基に地図で表示するといった機能を搭載している。
IT資産運用管理ソフトSKYSEA Client Viewとの連携も差別化ポイントだ。各PCでの名刺情報の閲覧、編集、削除やデータのダウンロードを操作ログとして記録することで、不審な取り扱いがないかをチェックできる。また、画面キャプチャーの禁止、USBメモリなど外部デバイスによるデータの持ち出しの禁止といった設定も可能なため、セキュリティ対策の強化にも有効だとした。
金井副本部長は「名刺は個人情報でもあるため、適切に管理しなければならない。管理することでビジネス機会の創出、セキュリティ対策強化など多くのメリットも得られる」と名刺管理の重要性を述べ、「(名刺は)営業担当者など個人の資産ではなく、企業にとって重要な資産だということを、SKYPCEを通じて周知させていく」と意気込む。
今後は、定期的にアップデートを実施、新機能を追加していく予定だという。(岩田晃久)