SSE(Security Service Edge)製品「Netskope」を提供する米ネットスコープの日本法人Netskope Japanは、組織体制の拡充やパートナー施策の強化に取り組んでいる。強化策の一つとして、4月にマクニカと一次代理店契約を結び、販路拡大により新規顧客の獲得を図る。
SSEは、CASB(Cloud Access Security Broker)、ZTNA(Zero Trust Network Access)、セキュアWebゲートウェイといった機能で構成するセキュリティ対策。Netskopeは、一つのエージェントをインストールするだけでこれらの機能を利用できる。他の製品との差別化として、大黒甚一郎・カントリーマネージャーはセキュリティエンジンである「Netskope Cloud XD」を挙げる。「Netskope Cloud XDでは、通信を詳細に可視化できるほか、ユーザー、デバイス、アプリなどさまざまな項目ごとに細かく制御や保護を行える」と説明する。
大黒甚一郎 カントリーマネージャー
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やリモートワーク対応におけるセキュリティ対策としてNetskopeの利用は拡大しており、国内の顧客数は300社を超えた。「グローバルの中でも日本法人の伸び率が一番高い」(大黒カントリーマネージャー)という。顧客数が増える中で、組織体制の拡充を図っており、エンジニアや営業など各職種で採用を進めている。
マクニカとの協業について大黒カントリーマネージャーは「同社には豊富な実績とノウハウがある。優秀なエンジニアが多く、販売には技術と知識が必要となる当社の製品に合っている。大きなリセラーネットワークを持っているため、多くの企業に提案できる。『Okta』などNetskopeと連携する製品も扱っているため、エコシステムの面でも魅力だ」と話した。
そのほかのパートナー施策としては、認定リセラーの増強を図るため、トレーニングプログラムをはじめとした支援を強化する。大黒カントリーマネージャーは「成長を維持していくにはパートナーの力が不可欠だ。良い関係を築けるよう支援していく」と述べた。(岩田晃久)