豆蔵デジタルホールディングスグループのエヌティ・ソリューションズは、オンライン教育サービス「DLP Online」の受講者数を向こう1年で2000人に増やす。DLP Onlineは、マイクロソフトのERP製品「Dynamics」に特化した教育サービスで、2021年7月の開始からすでに数百人が受講。今年10月から教材を大幅に拡充し、受講者数の本格的な拡大を目指す。
中原徹也 社長
DLP Online受講者の内訳を見ると、Dynamicsの販売を手掛けるSIerの社員などが全体の6割、実際にDynamicsを使うユーザー企業の担当者が4割を占める。エヌティ・ソリューションズでは、11年からDynamicsの教育サービスを主に集合教育方式で手掛けてきたが、コロナ禍が始まった20年頃から「オンライン教育を拡充してほしい」(中原徹也社長)との声が強まり、DLP Onlineを始めたところ受講者が急増した。
平田雅敏 取締役
エヌティ・ソリューションズ自身もSAPとDynamicsの2本立てでERPを販売している。近年では中堅・中小企業ユーザーにDynamicsの販売が広がるなど、ERP販売全体の8割をDynamicsが占めるようになった。平田雅敏・取締役営業本部本部長は、「国内でDynamicsの販売が伸びるのと比例して、Dynamicsの学習意欲も高まっている」と、受講者数が増えている背景を挙げる。
この7月には日本マイクロソフトから教育サービス最優秀賞の「Learningアワード」を受賞。Dynamicsに特化した教育サービスで「Learningアワードを受賞したのは当社が国内で初めて」と、南雲暢之・執行役員ERPソリューション事業部事業部長は胸を張る。
南雲暢之 執行役員
SaaS型の「Dynamics 365」のシステム構築に際しては、従来型のオンプレミス型ERPでできたようなカスタマイズが難しくなる一方、クラウドサービスならではの使い勝手のよさを享受できる。また、ローコード開発やデータ分析、業務自動化のRPAなどのツールを揃えた「Power Platform」との連携など最新の技術教材を一段と拡充するとともに、受講者同士が技術動向について意見交換できるコミュニティーも活性化させていくことで学習効果を高めていく。
(安藤章司)