ピー・シー・エー(PCA)など3社は2月21日、PCAの中小・中堅企業向け給与計算クラウドサービス「PCAクラウド給与」とHRBrainのタレントマネジメントシステム「HRBrain」の連携を発表した。サービスやシステムをつなぐ従来のAPI連携よりも柔軟性を向上させた点が特徴で、ストラテジットの開発プラットフォーム「Master Hub」による「仲立ち」がかぎになっている。
API連携では、事前に決めたフォーマットに沿って、サービスなどを提供するベンダー同士が開発、運用するのが一般的だ。しかし、フォーマットは固定的になりがちで、連携後に細かい項目をユーザーが設定できないことが課題になっているという。
(左から)HRBrainの中野雄介執行役員、
ストラテジットの加藤史恵社長、PCAの田邨公伸課長
今回は、HRBrainが企画し、ストラテジットが開発した専用アプリ「PCAクラウド 給与 to HRBrain」を使うことで、従業員情報や勤怠情報、給与・賞与情報に関する200以上の項目の中から、連携に必要な項目をユーザーが選択できるマッピング機能を利用できるようにした。アプリでは、Master Hubを活用してPCAクラウド給与とHRBrainをAPI連携させている。
PCA事業本部事業戦略部プロダクトマーケティングセンターの田邨公伸課長は「Master Hubが仲立ちしていることで、つないだけれども使えないという今までAPI連携よりも豊富な連携項目が利用でき、使いながら項目の変更もできる仕組みになっている」と説明した。
3社は、昨秋以降に連携について協議を開始した。ストラテジットの加藤史恵社長は「汎用性を持たせて使いやすくすることをアプリ開発のポイントにした」とし、HRBrainの中野雄介執行役員は「給与や賞与に対する考え方が会社によって異なる中、いかに多くの企業に使ってもらえるかを、アプリを企画する際に意識した」と話した。
(齋藤秀平)