Special Feature
宇宙を利用する時代 最もスケールの大きなIoTがそこにある
2016/06/02 21:33
週刊BCN 2016年05月30日vol.1630掲載
記者の眼
宇宙に取り組むスタートアップ企業を、昨年ヒットした「下町ロケット」になぞらえる向きもあるが、最新のITを活用し、小さいながらもスマートに開発を進めている起業家たちの姿は、下町ロケットの物語よりはるかにクールだ。もちろん宇宙にかける情熱は誰にも負けない彼らだが、技術者根性でビジネスが回るとは考えていない。アクセルスペースの中村氏は、宇宙に取り組む仕事を「夢」という言葉で語ることを好まない。中村氏にとって宇宙は「夢のある将来」ではなく、すでに現実のビジネスだからだ。
欧米で民間宇宙開発が活発化しているのを追う形で、日本政府もようやく宇宙ビジネスの活性化に本腰を入れ始め、宇宙関連の2法案が国会で審議中だ(5月24日時点)。スペースXなどの企業がNASAの全面的な支援を受けながら活動し、すでに国の宇宙開発計画の重要部分を担っている米国と比べると、日本はこれから産業振興に向けて動き出すという段階だが、まずは小さくても、宇宙を活用した新しい民間ビジネスを一つひとつ形にしていくことが重要だろう。
ロボット、バイオテクノロジー、ヘルスケアなど、投資先として注目を集めている技術分野があるが、それらと並んでここ数年、シリコンバレー企業の経営者や投資家たちがこぞって資金を投入しているのが宇宙だ。かつて宇宙といえば、国レベルの研究機関や大手通信事業者以外には無縁の世界だったが、人工衛星をセンサ機器として捉えれば、それは大きなIoTソリューションの一つにほかならない。ITとの急速な接近により、今やビジネスのフィールドになりつつある宇宙。米国だけでなく、日本のスタートアップ企業もこの市場にチャレンジしようとしている。(取材・文/日高 彰)
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