Special Feature

成長を遂げる 国産セキュリティベンダー ニーズに応える開発環境とサポートで価値提供

2022/10/03 09:00

週刊BCN 2022年10月03日vol.1940掲載

 国内のセキュリティ市場は、外資ベンダーが強さを発揮しており、国産ベンダーは苦戦するケースが目立っている。だが、この厳しい市場環境においても成長を遂げる国産ベンダーは存在する。彼らは、高品質な製品を提供するとともに、国内の環境やユーザーの要望に迅速に対応する開発体制や充実したサポートなど国産ベンダーだからこそ提供できる価値を示すことで、顧客から信頼を勝ち得ている。
(取材・文/岩田晃久)
 

デジタルアーツ
22年3月期は過去最高の売上高

 ウェブセキュリティ製品「i-FILTER」とメールセキュリティ製品「m-FILTER」を主力商材としているデジタルアーツの業績は好調に推移している。テレワークの拡大に伴い、企業での利用が進んだことに加え、「GIGAスクール構想」などにより公共分野での案件も大幅に増加。2022年3月期の連結売上高は前年度比32.6%増の90億5100万円で過去最高となった。

 i-FILTERは、URLフィルタリングをはじめ情報漏えいリスクのあるWebサービスの利用の制御や脅威サイトへのアクセスブロック、独自の高速Webキャッシュといった機能を提供。企業のセキュリティポリシーに合わせた柔軟な設定も可能だとしている。

 新型コロナ禍で企業の働き方が変化したことや、GIGAスクール構想や自治体のクラウド化により、Webセキュリティ強化を図る組織が多く、利用が拡大した。i-FILTERを担当する同社マーケティング部の内山智・プロダクトマネージャーは「当社は国産のセキュリティベンダーとして長い歴史があり、国内企業の文化を理解した製品を提供している。お客様から安心して製品を利用できるという声が多い」と胸を張る。
 
デジタルアーツ 内山 智 プロダクトマネージャー

 一方のm-FILTERは、メールフィルタリングやアーカイブ、誤送信対策、添付ファイルの無害化といった総合的なメールセキュリティ機能を搭載している。m-FILTERを担当するマーケティング部の萩野谷耕太郎・プロダクトマネージャーは「PPAP(添付ファイルのZip暗号化送信)の廃止などメールセキュリティを強化する企業が増えているのに加えて、Emotet(エモテット)の脅威が再び増していることで、m-FILTERの需要は高まっている」と説明する。出口対策はi-FILTER、入り口対策をm-FILTERといった形で両製品を利用する企業が多いのも特徴としている。
 
デジタルアーツ 萩野谷耕太郎 プロダクトマネージャー

 同社の強みとしては、国内企業の環境や要望に合わせた製品開発を行っている点がある。オンプレミス版、クラウド版の双方を用意していることに加え、随時、機能拡張を実施している。直近では、両製品のオプションとして、アンチウイルス・サンドボックス機能「Anti-Virus & Sandbox」やSIEM製品「Splunk」との連携機能を追加した。これらオプション機能は、リリース直後から利用するユーザーが多いという。そのほかにも、学校向けにi-FILTERのGIGAスクール版の提供なども行っている。

 UIの改善やサポートサービスの充実にも注力しており、内山プロダクトマネージャーは「UIには、お客様から日々、さまざまな要望が寄せられることから、迅速に対応し改良を重ねている」と話す。

 同社は、多くのパートナーを有しており、全国をカバーする販売網を構築。パートナーごとに、必要な製品情報などをまとめた動画を提供するなど支援の強化も図っている。

 5月に開催した「パートナーミーティング2022」で、同社の道具登志夫社長は、幅広いセキュリティソリューションを提供する「総合セキュリティベンダー」に成長させていく考えを示した。今後は、製品の拡充や機能強化を図り、顧客獲得を進め、25年3月期に連結売上高130億円を目指すとしている。
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