──2025年の総括を。
おおむね計画通りの1年だった。WindowsPCの入れ替え需要が想定以上に多かったが、10月の期限を前に物流の大きな混乱もなく、淡々と過ぎた印象だ。コロナ禍の働き方改革を経て、PCがサイクルで買い替えるものではなくなった結果、上場初期から目指していた、お客様の困りごとに寄り添う「オフィスまるごと」の意識がようやく現場に定着し始めたように思う。現に1社あたりの売り上げや利益が伸長しており、特需の影響だけでなく、課題解決型の営業スタイルが浸透してきた成果だと実感している。
──「Windows 10」のEOSに伴うリプレースの状況は。
PCの絶対的な台数が19年の前回(Windows 7のEOS時)よりも増えており、最終的には200万台を大きく上回る見込みだ。大企業は前回よりも早い段階から動き出していたため、25年夏ごろまでに多くが入れ替えを完了している。現在は中小企業が中心で、山場は越したものの、未対応の層を含め需要そのものは継続している。ただ、終わりは来るので、PCとそれ以外の商材、両方のキャパシティーを確保しながら対応を進めていく。
大塚裕司 代表取締役社長
AIを当たり前のツールに
──26年の重点方針は。
スローガンに掲げた「お客様に寄り添い、AIとセキュリティでお客様と共に成長する」が活動の軸となる。業界の歴史を踏まえると、特需の翌年は反動減が予想されるが、増収を狙う方針に変わりはない。当社は長年、保守やサポート、サプライ供給の「たのめーる」といったストック型ビジネスを強化してきた。IT商材のサブスクリプション化も追い風となり、ストック比率は以前よりも高まっている。特需の終了によって経営基盤が揺らぐことはなく、腰を据えて取り組んでいく。
──AIはどのように売っていくか。
AIを特別視するのではなく、かつて日本語入力ソフト(FEP)で漢字変換ができるようになった時のように、当たり前のツールとして普及させていきたい。中堅・中小企業が、大企業と同等の仕組みを手頃な価格で利用できる環境を整えるのが当社の役割だ。
具体的には、AIによるデータ活用を提案していく。AIの誤情報を防ぐため、オンプレミスや国内データセンターといったクローズドな環境での運用を整備し、安全性を担保する。営業支援システム(SPR)にAIを融合させ、全社のノウハウを共有することで、提案力をさらに引き上げたい。
──26年の抱負を。
やるべき基本路線は変わらず「頑張る」に尽きるが、最新技術を活用し、よりシステマティックに新しいビジネススキームを創出したい。特需という波に依存せず、年平均10%程度の成長を維持しながら、お客様に真に役立つサービスを開発し続ける。