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<プリンティングソリューション特集> カラープリンタ市場 年末、年度末需要控え新製品ラッシュ 後編

2007/11/26 19:56

週刊BCN 2007年11月26日vol.1213掲載

ユーザックシステム
受注・物流・帳票のソリューションをワンストップで提供
IT統制、生産性の向上など、ニーズに応える伝票発行システム

■基幹系のシステムにも連携する名人シリーズ

photo 「“名人シリーズ”は、受注・物流・帳票というそれぞれのソリューションをラインアップしています。受注から出荷までの流れを、すべて“名人シリーズ”で対応できます。流通業の新しいEDI、流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)にもいち早く対応しました」と、取締役 マーケティング本部長の小ノ島尚博氏は語る。このように、受注・物流・帳票という業務の流れに沿ったラインアップを揃えている企業は、大変珍しい。

 「名人シリーズ」は、すでに22年の歴史があり、その間ユーザーの声を反映させ続けた結果が現在の形となっている。「“名人シリーズ”は、取引先の都合に合わせたシステムを構築する際、スクラッチで開発する必要がなく、柔軟に対応できるソリューションです」と、小ノ島氏。そのためERPや販売管理などに強みを持つSIベンダーとの協業も多く、中堅・中小規模企業から大企業まで幅広い企業で採用され、導入実績を増やしているという。「SIパートナー様とは大規模な案件でも一緒にご提案するケースが多いですね」(小ノ島氏)。

■伝票発行作業のすべてをパッケージに

 「名人シリーズ」の中でも特徴的なのは、伝票発行システム「伝発名人」シリーズである。同社の顧客企業の中には、指定伝票だけで3000種を超える企業もあり、その管理を人に頼ることはもはや不可能となっているとのこと。伝票発行のための仕組み作りが求められている中、「伝発名人」は1万5000ライセンスという実績のあるソリューションで、幅広い企業に導入されている。

 「伝発名人」は、帳票設計が簡単に行えることはもちろん、項目のマッピング機能により他システムとのデータ連携が容易な上、他システムの部品として組み込むことも可能だ。さらに、伝票発行のアプリケーションが標準で提供されているのも特徴的だ。いわゆる帳票系のシステムでは、帳票の設計に軸足が置かれている製品が多く、帳票を発行するためのアプリケーションを別途用意しなければならないことも少なくない。だからこそ、ユーザーの支持を獲得しているのだろう。

 「Web環境にも対応してほしいというニーズも顕著で“伝発名人 for Web”も伸長しています」(小ノ島氏)。「伝発名人 for Web」は、伝票発行データや帳票フォーマット、バッチ発行アプリケーションなどを受け持つ「伝発名人Webサーバー」と、クライアントで構成される。クライアント側にはブラウザがあれば、特にソフトウェアは不要となる。インターネットを介した接続も可能であるため、複数拠点をもつ企業からの引き合いも多い。

 「通販企業の場合、伝票を発行するためには“個人情報”が必要となりますが、“伝発名人 for Web”を使えば、それらの情報を本社側で一括管理できます。そのため、IT統制の整備という観点からも注目されています」 同社では、市場の拡大を目指し、今後自社にシステムを導入しなくてもインターネットを介した伝票発行機能を利用したいと考えている企業に向けて、SaaS型アプリケーションのサービス提供も予定している。また、指定伝票や送り状発行を課題としている企業のための専用サイト「指定伝票.JP」(http://www.shiteidenpyo.jp/)を立ち上げて、有益な情報を発信している。

 「“伝発名人”をはじめとする“名人シリーズ”は、パートナー様のソリューションと連携しやすく、付加価値を高めるソリューションだと思います。そういったことが支持され、200近いパートナー様に“名人シリーズ”をご活用いただけているのだと思います」(小ノ島氏)。

 ユーザーやパートナー企業に新しい付加価値を提供するユーザックシステムは、プリンティング市場においても一目置かれる存在だ。同社の展開が注目されている。

ユーザックシステム=http://www.usknet.com/

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