中小企業(SMB)市場向けに最適化したネットワーク製品を展開するネットギアジャパンは、8月にスマートスイッチの新モデル「GS110TP」、9月にネットワークストレージの最上位モデル「ReadyNAS 4200」を相次いで投入し、高速ネットワーク対応製品のラインアップを拡充した。

 新製品は、いずれもエンタープライズ並みの上位機能を備えながら、すぐれたコストパフォーマンスを実現。限られた予算でネットワーク高速化への対応が迫られるSMBに最適なモデルとなっている。同社では、これらの新製品を組み合わせたソリューションの展開にも意欲をみせており、今後、販売代理店との協力体制をさらに強化し、国内SMB市場開拓に本腰を入れて取り組んでいく方針だ。

PoE対応ギガビットスイッチと10GbE対応NASを相次ぎ投入

 8月から販売を開始したスイッチ製品の最新モデル「GS110TP」は、ギガビットポート×8、SFPスロット×2を備えた10ポートギガビットスマートスイッチ。ギガビットポートのすべてにPoE(Power of Ethernet)給電機能を備えている点が大きな特徴で、これによってSMBでのレイアウトの自由度を高め、ケーブル工事費の削減を実現する。さらに、将来のネットワーク機器を見据えたオフィス環境が構築できる。

 また、PoEポートをより効果的に活用するための機能として、PoEポートのオン/オフ時間のスケジュールが設定できる「PoEタイマ」機能や、PoEポートの電力使用の優先順位を設定できる機能を搭載。ネットワークを使用しない時間帯の省エネを図るとともに、優先設定したPoEポートについては電力供給を常時確保する。

 このほか、VLANやQoS、ポートトランキング、802.1x、Guest VLAN、レイト制御といったL2インテリジェントスイッチレベルの機能に加え、L3スイッチレベルのIP ACLもサポートしている。

 こうした豊富な機能を備える一方で、「GS110TP」では、より使いやすくなったウェブベースの管理画面「Smart Control Center」を提供。SMBにおけるスイッチ設定と管理業務をさらに容易にしている。

 9月にリリースしたネットワークストレージの新製品「ReadyNAS 4200」は、「ReadyNAS」シリーズの最上位モデルとなる2Uラックマウント型12スロットNAS。インテル製のクアッドコアプロセッサ3GHz、8GBメモリ、10GbEの採用によって、SMB向け製品ながら、エンタープライズレベルのトラフィック処理に対応できる点が特徴だ。10GbEはデュアルポートでも利用でき、ニーズに応じて有効活用することができる。

 NAS機能だけでなく、iSCSI SAN機能をサポートしている点も「ReadyNAS 4200」の特徴だ。これによってファイルサーバー機能に特化したNASとして使用すると同時に、LAN経由のローカルストレージとしてデータボリュームの一部にExchangeサーバーやOracleデータベースなどを作成して使用することもできる。

 データ保護機能も充実しており、シマンテックのBackup Execソリューション対応のリモートエージェントをサポート。Backup Execと連携し、ReadyNASからのバックアップ、アーカイビングなどが可能となった。さらに、RAID機能、スナップショット機能、フルまたは増分バックアップなど、さまざまなデータ保護機能を搭載し、データ管理で生じる不安を解消する。

 「ReadyNAS 4200」は、このほかにも、デュアル冗長電源装置の搭載や、主要サーバー仮想化プラットフォーム(VMware、Citrix XenServer、Microsoft Hyper-V)への対応など、SMB向けNASの最上位モデルとして、エンタープライズ用途にも十分な機能を備えている。

PoE対応ギガビットスイッチと10GbE対応NASを相次ぎ投入。写真はスマートスイッチ「GS110TP」と、NASの「ReadyNAS 4200」

スイッチやNASを活用したソリューション展開にも注力

 今回の新製品は、いずれも高速ギガビットネットワークに対応し、エンタープライズ並みの機能をもちながら、SMB市場向けに最適化した使いやすさやコストパフォーマンスの高さが他社の高速ネットワーク製品との大きな差異化ポイントだ。

杉田哲也社長
 ネットギアジャパンの杉田哲也社長は、「ビジネス競争力強化のために、SMBでもネットワークインフラ高速化への対応が重要な課題になりつつある。しかし、専任ITスタッフのいない環境での運用・管理の難しさやコストの問題から、導入に踏み切れていないのが実状」と指摘。そして、「こうした課題を抱えるSMBユーザーに向けたベストプラクティスとして、今回の新製品を投入する。とくに、スイッチ製品ではハードウェア故障に無期限で対応するライフタイム保証、NAS製品では業界最長クラスの5年間無償保証を提供するので、導入コストはもとより、長期運用のコスト面でもSMBへのメリットは大きい」とアピールする。

 さらに杉田社長は、スイッチとNASの最新モデルが揃ったのを機に、今後は単体での製品販売だけでなく、これらを活用したソリューション展開にも注力していく考えを明らかにしている。「まず、新製品である『GS110TP』などのPoE給電対応スイッチとPoE受電対応機器を組み合わせたソリューションや、『ReadyNAS 4200』の10GbEを活用したソリューションを展開していく。なお、今後、他のネットワーク製品メーカーと協業することも視野に入れており、SMBユーザーが製品の導入をより具体的にイメージできる情報を提供したいと考えている」(杉田社長)という。

 ソリューションの展開は、ネットギア製品を取り扱う販売店にも新たなビジネスチャンスを生むことになる。「当社は、SMB向けネットワーク製品ベンダーとして日本市場で定着しつつあるが、海外市場に比べればまだ認知度は低く、SMB市場開拓の余地も大きい。ネットギア製品は、実際に使ってもらえばもらうほど、カタログスペック以上にそのコストパフォーマンスやメリットを実感できる。ソリューション展開に向けて、販売代理店や販売取扱店との協力体制をさらに強化し、Win-Winの関係でSMB市場でのビジネス成長を目指していく」と、国内のSMB市場開拓に意欲をみせた。