コダック(藤原浩社長)は、分散入力処理に適したミッドレンジのスキャナーの新製品2機種の販売を5月1日に開始した。モバイルやクラウド環境の拡大に伴い、場所を選ばないスキャン作業への要求は高まる一方だ。このため同社は、利用環境の変化に対応できる高耐久で大量処理を可能にし、革新的なデザインでコンパクトなスキャナーを投入するほか、高度なイメージ処理が可能なソフトウェアなどを同時に発売し、パートナーが幅広い利用環境に向けて販売を拡大することができる条件を整えた。

コンパクトで高耐久

ドキュメントイメージング営業部
シニアマーケットアナリスト
赤井 誠 氏
 新製品は、統合型フラットベッドとA4ロータリー式のバッチスキャン機能を搭載した「Kodak i2900」と、信頼性の高い用紙搬送性能を備え、書類サイズを適切に修正し鮮明にスキャンできるA3デスクトップスキャナー「Kodak i3200」の2機種。これに加えて、申請書や請求書、診療録など重要なビジネス文書を高品質なイメージに変換するソフト「キャプチャ プロ ソフトウェア」の簡易版を新製品に同梱したほか、2011年に発売した同社主力機の分散処理向けの既存スキャナー「i2000シリーズ」(i2800、i2600、i2400)を20%値下げして、異なる分散処理入力の用途に応える。この値下げにより、競合他社の同等機種に比べても安価に提供できる。

 「i2900」は、低価格で信頼性が高いと定評のある「i2000シリーズ」の製品群に位置し、同社初の統合型デスクトップスキャナーだ。コンパクトなきょう体(高さ234.60mm×幅431.80mm×奥行き370.84mm、重量15.8kg)にA4フラットベッドスキャナーを搭載し、スキャン時に広いスペースを必要としない。従来の「i2000シリーズ」の各製品と同等の省スペースを実現した。

 営業技術サポート担当の林武史氏は、「ロータリー式で困難だった長尺や厚みのある書類にも対応可能。企業内の部署や支店、業種別では医療、流通、サービス業、国の出先機関や税務署など、紙を使わざるを得ない環境にあって、しかも限られたスペースしかないユーザーに最適だ」と話す。「i2900」は、スキャナー光源にデュアルLED(発光ダイオード)を使っているため、スキャン開始時間までを短縮し、鮮明で安定したカラーイメージ処理を実現しているのも特長の一つだ。

 一方の「i3200」は、同社初のA3スキャナーシリーズの第一弾で、同社のハイエンド機種で信頼のある用紙搬送性能を搭載し、書類外形を適切に修正し鮮明にスキャンできる。用紙経路のオプションも2種類用意し、きょう体前面からの排紙と背面から排出するストレート・ペーパーパスのいずれかを選択できる。

営業サポートを強化

エンタープライズソリューション本部
ドキュメントイメージング営業部
営業技術サポート担当林 武史 氏
 「i2900」と「i3200」の両機種は、業界で初めて、Windowsだけでなく、LinuxベースのTWAINスキャンアプリケーションに対応した。また、両機種とも、「超音波重送検知技術」が拡張され、原稿がスキャナーにフィードされた際に、きょう体内で破損の恐れがあると、それを検知してスキャンを停止することでリスクを最小限に抑える。

 ドキュメントイメージング営業部の赤井誠・シニアマーケットアナリストは、「原稿をセットしてボタン一つで簡単にスキャンできる『Smart Touch』、書類の向きやサイズを自動検出する『Perfect Page』といったインテリジェント機能も標準搭載しているので、どこでも誰でも簡単に分散入力ができる。耐久性にもすぐれていて、1日の推奨処理枚数はi2900が1万枚、i3200が1万5000枚だ」と、高機能ながら簡単に扱える製品であると強調する。

 さらに、両機種には、重要なビジネス文書を高品質なイメージに変換する「キャプチャ プロ ソフトウェア ライト」をバンドルし、安価に提供するモデルも用意した。これによりバッチ処理やバーコード読み取りなどの機能が使える。

 コダックによれば、昨年の国内ドキュメントスキャナー市場のうち、価格が18万~33万円のミッドレンジ向けが台数ベースで293%成長した。

 赤井シニアマーケットアナリストは「金融、医療、自治体、BPO市場をとくに強化して、パートナーの営業サポートも含めて販売を強化するほか、アマゾンなどのEC(電子商取引)サイトに対しても、商材を今まで以上に潤沢に供給する」と話す。

 また、4月中には、パートナー向けの情報サイト「SCAN@WORK」(http://www.scan-at-work.com/)も設け、最新の活用事例やデモ動画など、販売面で役に立つ情報を逐次提供していく。