Special Issue

ACCESS「JINSOKU.biz」 カスタマイズ性にすぐれた三つのサービスで企業の業務効率化を支援 組み込みソフトのすり合わせノウハウを生かした 法人向けクラウドサービスを提供

2015/01/29 19:55

週刊BCN 2015年01月26日vol.1564掲載

 ACCESSは、企業のコミュニケーションの迅速化や業務効率化を目的とする法人向けクラウドサービスシリーズ「JINSOKU.biz」の提供を開始した。PC、タブレット端末、スマートフォンなどマルチデバイスに対応するJINSOKU.bizは、チャットサービス、ドキュメント共有・活用サービス、ウェブ会議サービスで構成。類似のサービスがどの業種でも使える「標準機能」を全顧客に水平的に提供するのに対し、企業の環境に応じた柔軟なカスタマイズを可能とした。そこには従来の携帯端末や情報家電向け組み込みソフトウェア開発で蓄積した「顧客要求に合わせたすり合わせ」のノウハウが生かされている。ACCESSは、SIerとの協業で拡販を図っていく考えだ。

業務コミュニケーションを効率化
「JINSOKU.biz」の提供を開始

植松理昌
執行役員Co-CTO
研究開発戦略室室長
 業務の効率化を目的に、タブレット端末やスマートフォンを導入する企業が増えている。調査会社のガートナーは、日本企業のスマートデバイスの導入台数は2017年までに約1000万台に到達すると予測している。さらに、私物デバイスを業務に使用する「BYOD」も浸透しつつある。 その一方で、スマートデバイスを導入したものの、効率的なワークスタイルの実現に結びついていないとの課題を抱える企業も少なくない。スマートデバイスで使用するアプリケーションが、企業が求める業務フロー、運営ルールや、セキュリティ要件などに合わせ込むことが難しいのが主な理由だ。

 ACCESSは、こうした企業の課題を解消するために、業務効率化を実現するクラウドサービスとして法人向けコミュニケーションサービスのJINSOKU.bizを提供することになった。植松理昌・執行役員Co-CTO研究開発戦略室室長は、「当社は、携帯電話向けアプリや電子書籍サービスの開発を通じ、お客様のニーズに合わせてタブレット端末やスマートフォン上でのコンテンツ表示や操作、クラウド上のデータ管理をカスタマイズして提供するノウハウをもっている。組み込み向けソフト開発の時代から、当社は標準ソリューションをお客様ごとにすり合わせて作り込むことが得意。このコンセプトを法人向けサービスに適用できないかと考え、JINSOKU.bizの提供に至った」としている。

豊富なセキュリティ機能と
組み合わせ機能を備えた「Linkit」

 JINSOKU.bizは、チャットサービス「Linkit」、ドキュメント共有・活用サービス「DocDrive」、ウェブ会議サービス「Room」の三つで構成されるクラウドサービスだ。

 手軽にチャットでのコミュニケーションを実現するLinkitでは、法人向けならではのセキュリティ機能を搭載している。LINEやFacebookなどのコミュニケーションツールは、情報共有が簡単であることが魅力だが、情報漏えいのリスクもあって、業務での使用を禁止する企業も増加している。

 植松室長は、「Linkitは、管理者による登録制限、所属組織図の表示、資料ファイルの添付共有など、法人向けの機能と業務利用に求められるセキュリティ機能を備え、企業で安心して利用いただける。説明が不要なほど操作が容易で、しかも迅速な意思決定ができる機動力の高いコミュニケーション基盤を実現している」と、従来のチャットサービスにない優位性を語る。

 特筆すべきは、チャットとさまざまな業務システムを組み合わせるメカニズムをもっている点である。例えば小売業界向けには、Linkitと在庫管理システムを連携させて、Linkit上のチャットで在庫状況がリアルタイムに確認できる在庫管理システムも構築したという。ACCESSのソフトウェア開発部門が、ユーザー企業の業務に合わせて追加機能を個別にカスタムメイドすることも、JINSOKU.bizの大きな特徴になっている。


SIerとの連携でシステム提供
業務に応じたカスタマイズ

 DocDriveは、ACCESSが大手電子書籍サービスのビューワ開発で培ったノウハウを取り入れたドキュメント共有・活用サービスだ。多彩なフォーマットに対応し、ドキュメント書き込みやページ送りをメンバー間でリアルタイムに同期することができ、会議やプレゼンの場での情報共有の効率化をサポートする。また、閲覧権限や共有範囲の管理機能も備えて、ドキュメントのセキュアな共有を可能にしている。営業パンフレット向けの作り込みや電子教科書的な対応も行っている。

 PCやスマートデバイスから利用できるウェブ会議サービスのRoomでは、DocDriveと連携することで、ドキュメントを共有しながら会議を行うことが可能だ。「企業で利用するアプリケーションは、いかに自分たちの業務に取り込んで活用していただくかが重要なポイントになる。そのためにはお客様の要望をしっかりと聞き対応していくことが重要」と、植松室長は指摘する。

 JINSOKU.bizは、ASPの形態でありながらカスタマイズ性にすぐれており、SIerがユーザー企業の業務に合わせて製品やサービスを組み合わせて提案することが容易だ。またACCESSの自社BaaSを活用し、既存の社内システムとの連携もスムーズに実現しながら導入することができる。ACCESSは、SIerとの協業によって、ユーザー企業の業務効率化をJINSOKU.bizで支援していく考えだ。
  • 1

外部リンク

ACCESS「JINSOKU.biz」=https://jin-soku.biz/