中国に現地法人を設けた場合、当地の財務会計ルールへの対応や法制度を考慮すると日本の会計ソフトでは運用が難しく、日系企業の多くが「用友」などの中国の会計ソフトを導入する。上海安為信息技術(上海ANWILL)は、用友を利用するそうした日系企業に適したデータ分析や帳票作成が可能な帳票作成ツール「ACube」を提供。近年上場企業を中心に対応が求められる国際会計基準(IFRS)へのサポートも行っている。

 多くの日系企業が利用する中堅・中小企業を対象とした会計ソフトの一つに「用友U8シリーズ」がある。しかし、用友U8シリーズはカスタマイズしなければ、ユーザーの日本本社が中国現地法人に求める予実管理や経営分析などの帳票の管理要件に十分に対応できず、実際は用友からデータを毎回抽出してエクセルを用いて手作業で作成するケースが多いという。

寧宏暉 総経理

 上海ANWILLのACubeは、用友のデータ分析や帳票作成を容易に可能とする帳票ツールとして、こうした課題を解決する。「当社はこれまでも100社近くの用友の開発・導入案件に携わっており、用友の知識に長けたスタッフも多く、日系企業の細微な要件に対応できる知見が最大の強みだ」(寧宏暉総経理)という。

 近年、日本国内でも金融庁の企業会計審議会や日本経済団体連合会がIFRS対応について任意拡大方針を決定し、グローバルに展開する企業が着々とIFRS対応への準備を進めている。IFRSに対応するうえで、日系企業にとって大きな課題となるのが中国会計基準と国際会計基準での処理方法の違いだ。上海ANWILLでは大手監査法人2社と組んでサポートできる体制を整え、ACubeのアドオンサービスとしてIFRSへの対応も行っている。

 コスト面でも用友をベースにカスタマイズする場合に比べて約2分の1程度で短期導入が可能だ。日系企業の細かな管理要件を満たす帳票作成を大幅な時間短縮で実現し、いつでもどこでも必要指標を確認できるACubeは、中国法人の経営判断に有用といえる。