多様化する働き方変化するPCの姿

 近年、業務PCの主流はデスクトップ型から省スペース型、さらにノート型など携帯性の高い機種へと移り変わってきた。その背景には、PCコンポーネントの進化により小型のPCでもオフィスワークに問題ない水準の処理を実現できるようになったことがある。また、オフィスワークが変化しているのも大きな要因だ。フリーアドレスや会議室でのPC利用はあたりまえとなり、働き方改革の一環として在宅勤務やモバイルワークなども急増している。持ち歩けるPCのニーズは確実に高まっている。

 携帯性の高いPCとしては「2 in 1」も人気だが、やはり日本のビジネス現場ではクラムシェル型が有力なスタイルだ。業務アプリケーションを使うには、ペンやタッチでの操作では物足りず、どうしてもキーボード操作が主になるためである。画面サイズについては、13型前後を中心として、携帯するシーンが多い場合には11型、逆に持ち運びを重視しない用途では15型など、ある程度のバリエーションが用意されていることが多い。全社で一括採用する場合でも、同一シリーズのなかから部署や業務内容・勤務形態などに応じて選べるようにしておいたほうがエンドユーザーの不満は出にくいだろう。

外部インターフェースや
通信方式も重要な要件

 最近のノートPCは、画面の大きさを維持しつつも携帯しやすい薄型軽量がトレンドだ。例えば13型前後であれば1kg前後の重量となっている。きょう体が薄型になると強度の不安が出てくるが、各メーカーとも素材や構造などを工夫しており、頑丈さについてもあまり心配する必要はない。ただ、機種によって外部インターフェースの一部を省略しているものがあり、拡張性には注意が必要だ。例えば会社の会議室のプロジェクターや外部ディスプレイなどにはVGA端子が使われている場合があり、機種によっては変換ケーブルが必要になる。有線LANなども薄型PCで省略されがちな端子だ。こうした端子が必要になる場合、変換ケーブルも相応の数を揃えなければならず、余計なコストや管理負担を生じる可能性がある。自社のPC利用環境を考慮したうえで、外部インターフェースの要件を判断したほうがいいだろう。

 一方、モバイル用途向けの通信環境については、LTE網に接続するワイヤレスWAN通信機能を搭載した機種も一部で登場しており、これまで一般的に使われてきたWi-Fiルータなどのコストや管理負担の軽減に役立つと期待される。もちろん、エンドユーザーにとっても利便性が高いので、ぜひ考慮したい機能である。

 コモディティ化が進んだノートPCは、価格や性能などにおいて各メーカー間で明確な差が見出せなくなっている。しかし、業務用途としてはその会社ならではの細かな要件がしばしば発生する。そうした日本のビジネス現場にもなじみやすい細かな機能を備えているかどうかが、働き方改革時代の業務PC選択の重要なポイントになってくるだろう。