オラクルでは「Oracle Gen 2 Cloud」と呼ぶ次世代型クラウドデータセンターの構築を開始している。4年前にシアトルの開発拠点でOracle Cloudの開発がスタートしたとき、携わる人員はわずか数十人だったが、現在は数千人規模まで大きく拡大。それだけ「巨額の投資をしている」と川島氏は力を込めた。
従来のクラウドには、「ノイジーネイバー(他の利用者の影響を受けた突発的な性能低下)」「ハイパーバイザーに起因するリスク(脆弱性によるホストOSや他のテナントからの攻撃の可能性)」「本番環境でさまざまな追加課金が発生する」などの課題があったという。それに対して、「Oracle Gen 2 Cloud仕様のOracle Cloud Infrastructureは、オンプレミスとパブリッククラウド、それぞれの長所を兼ね備えた次世代型占有クラウド基盤。セキュアで安定・高速、高コストパフォーマンスを可能にする」と川島氏はアピール。具体的な特長として、「ベアメタルによる安定したパフォーマンスの発揮」「パフォーマンスの最適化機能」「拡張時にボトルネックが発生しないアーキテクチャー」「強固なセキュリティー」を挙げた。
特にクラウド移行における大きな課題の一つであるセキュリティーについては、「Oracle Gen 2 Cloudのセキュリティー面での特長はEdgeとCoreのデータセンターのサービスを完全分離した2層構造。それぞれに必要なセキュリティーを提供して多層防御を実現、各テナントは完全分離しているので、サービス内部からの侵入も防御できる」と強調した。