米国・アナハイムで5月7日から9日までの3日間にわたって開催されたニュータニックスのイベント「Nutanix .NEXT Conference 2019」では、多くの製品・サービスの発表があった。HCIベンダーとしてビジネスを手掛けてきた同社は、今やクラウドサービスまでも網羅するベンダーへと進化した。今後、どのような新しい製品・サービスを市場に投入していくのか。ニュータニックス・ジャパンとネットワールドのキーマンがイベントを振り返る。

(左から)ニュータニックス・ジャパン 篠木隆一郎マーケティング統括本部
パートナーマーケティング部部長、
ネットワールド 高田 悟ストラテジックプロダクツ営業部SP1課次長、
ネットワールド 海野 航SI技術本部ソリューションアーキテクト課主任、
ニュータニックス・ジャパン 島崎聡史ソフトウェアテクノロジーセンターテクニカルエバンジェリスト

セカンダリストレージに本格参入

――「Nutanix .NEXT Conference 2019」では、かなり多くの製品やサービスの発表がありましたね。

島崎 製品やサービスを含め、本当に多くの発表がありました。その中で、主なものとして「Nutanix Mine(Mine)」「Xi Clusters」があります。
 

ニュータニックス・ジャパン 島崎聡史氏
製品全般を担当し、技術者支援、セミナー講演、コミュニティなどを手掛ける



――イベントで発表のあった主だった製品やサービスの強みを教えてください。

島崎 プライマリストレージ(業務アプリケーションがダイレクトにアクセスするため高い性能が求められる)を提供してきましたが、セカンダリストレージ(長期保管を目的とした容量単価の抑制や管理性が求められる)も市場に投入することになりました。それが、Mineです。当社の次世代仮想化基盤プラットフォーム「Nutanix Enterprise Cloud Platform」から得られたHCI技術と、協業ベンダー(Veeam、HYCU、Commvault、Unitrends、Veritasなど)のバックアップ製品技術を統合したアプライアンスを提供することで、バックアップ&リカバリーやアーカイブの複雑性を軽減します。

高田 ストレージ容量の増大に伴ってセカンダリストレージが重要視されています。これまでは、専業ベンダーが提供していたんですが、プライマリストレージを持つニュータニックスが本格的に参入する。Mineの発表を聞いて、改めて恐ろしいベンダーだなと感じました。
 

ネットワールド 高田 悟氏
ニュータニックス製品全般の主幹業務に従事。セミナー支援などにも携わっている


――確かに。専業ベンダーと競合しますからね。

島崎 ニュータニックスはHCI専業からスタートしITインフラのシンプル化に取り組んできました。シンプル化の範囲を広げるため、製品やサービスを拡充してきましたので、Mineの登場も自然な流れだと捉えています。しかしながら、従来どおりのバックアップ運用を選択することも可能ですので、お客様の要件に合わせて最適なものを選んでいただければと考えています。

オンプレとクラウドの親和性を追求

――Xi Clustersについては。

島崎 イベントでは、「Nutanix in AWS」として発表したのですが、「in」と表現したのは既存のAWSアカウントで利用が可能で、HCI環境をAWS EC2ベアメタルインスタンス上にオンデマンドで構築できるためです。AWS上にあるHCIの「ハイバネート(一時停止)」も特徴で、使っていないときはインスタンスの稼働費用が発生しません。しかも、再びその環境が必要となった場合には再稼働が可能です。Xi Clustersは、オンプレミスのNutanixクラスターと同じ仕組みをAWS上で稼働させますので、AWSをオンプレミスの拡張サイトとして利用したり、クラウドに最適化されていないアプリケーションをAWS上で稼働させたりするための基盤としての利用を想定しています。

――ネットワールドとして、まず取り組むべきことは。

海野 新しい技術に関しては、まず徹底的に検証していきます。それから、当社のパートナー様が売りやすいよう、当社ならではのソリューションを創造していきます。
 

ネットワールド 海野 航氏
ニュータニックスの新機能やサービスを検証。サービスの立ち上げなどにも従事する


島崎 ネットワールドについては、技術的に頼りにしていますし、何よりも“自律的”に取り組んでいただける(笑)。売りやすいソリューションを創造すると仰っていましたし、お客様にとって使いやすい環境の整備にもつながるといえます。

高田 “自律的”とは上手く表現しましたね(笑)。ニュータニックスのことを評価すると、HCIから始まって製品やサービスを増やしてきています。例えると、“得意技”が多くなったと感じています(笑)。その“得意技”を組み合わせて、さまざまなソリューションが提供できる。今回のイベントで、その点を、ますます実感しています。

――ニュータニックスとしては、イベントでの発表を踏まえて、日本でのビジネスでどのような方向性を持っているのですか。

篠木 お客様がクラウドに移行した際、さまざまなことが発生します。これまでは、HCIの普及に力を入れてきましたが、それを継続しながらも、当社の製品やサービスを導入すれば、クラウドの利用・運用も含めて管理が楽になるということを、さらにアピールしていきます。もちろん、パートナー様と一緒に訴求していきます。

ニュータニックス・ジャパン 篠木隆一郎氏
パートナー企業への支援に携わる。セミナーやイベントなども担当
 

日本でもイベントを開催

――ところで、日本でも同じようなイベントがあるんですよね。

篠木 はい。これまで日本で開催するイベントは「.NEXT on Tour」という名称だったのですが、今年9月13日に東京で開催するイベントは「.NEXT Japan 2019」となり、規模も大きくなります。来場者は3000人を想定しています。日本の皆様にとって、充実したイベントになることを確信しています。

島崎 Nutanix .NEXT Conference 2019でのメッセージを伝えることはもちろん、.NEXT Japan 2019では日本の方々がメリットと感じる情報を提供していきます。