日本マイクロソフトは、Microsoft Surfaceファミリーの新製品として、「Surface Pro 7」「Surface Laptop 3 13.5 インチ」と「同 15 インチ」を10月23日に発売した。さらに2020年1月には、独自チップ「SQ1」で稼働するSurface Proシリーズの全く新しい製品「Surface Pro X」を発売。ビジネス向けの新型Surfaceの特徴と開発に込めた狙い、販売を担うパートナーへのサポートについて、小黒信介・Surfaceビジネス本部本部長に聞いた。

最も力の入った
Surfaceの発表会

 「10月2日に米国で開催された新 Surfaceファミリーの発表は、これまでの Surfaceの発表会で最も大きなものだった。それだけ今回の新製品には力を入れている。特に重視しているのが法人市場で、すでに海外では法人向けの販売が個人向けを上回っており、日本でも近く、同様になっていくだろう」と小黒本部長は力を込める。
 
小黒信介
Surfaceビジネス本部
本部長

 特に最近、マイクロソフトは「 Microsoft 365 を最も使いこなせる端末」をコンセプトに、法人市場に向けて「モダンワークプレース統合ソリューション」として、 Microsoft 365 とSurface を提供している。 Microsoft 365 に最適化して開発された最新の Surface を活用することで、 Microsoft 365 の価値を100%引き出し、働き方改革をより強力に推進することができるというものだ。

新たに15インチモデルを加えた
「Surface Laptop 3」

 それでは早速、それぞれの製品を紹介していこう。

 まず、クラムシェル型の「Surface Laptop 3」では、従来からの「13.5インチ」モデルに加えて、新たに「15インチ」モデルを加えた。
 
Surface Laptop 3 13.5

 「日本では15インチモデルの需要が高いことから、顧客の声を製品に反映した」(小黒本部長)と説明するように、日本市場では、15インチのノートPCは"A4ノート” や "スタンダードノート"と呼ばれ、最も販売数が多いノートPCだ。本体重量は約1.5kgと非常に軽量となっており、モバイル性とクリエイティブ性を両立させている。

 また、個人向けの15インチモデルには、CPUにグラフィックス機能に優れたAMDのカスタムプロセッサー「Ryzen 7 Microsoft Surface Edition」を採用しているが、法人向けモデル「13.5インチ」「15インチ」はともに、第10世代のインテルCoreプロセッサー(Ice Lake)を採用する。その理由については「法人向けの場合、PCを調達する際の仕様書がインテルプロセッサーを指定しているので、その要求に合わせた仕様にした」と説明する。

 「13.5インチ」と「15インチ」モデルは、SSD が着脱可能な設計となっている。センドバック方式での交換対応時に、機密情報管理の観点から、顧客側にSSD を残してほしいという要望にこたえたものだ。着脱のプロセスや方法については、今後サービスプロバイダー向けに案内をしていく予定となっている。

 このほか、インターフェースにUSB-Aポートに加え、新たにUSB-Cポート(USB Type-C)1基を搭載。1時間で約80%まで充電可能な急速充電にも対応したことで「昼休み時間だけで午後にフル使用が可能な状態にまで戻せる」という。

 ガラス製トラックパッドは20%面積を拡大したことで、より操作性が高くなった。また、従来から評判の高かったAlcantara素材に加えて、メタル仕上げのモデルも登場した。これは「社員の異動などにより、 Surface の利用者が変わる状況を想定し、耐久性を高めながらも、前ユーザーの使用感を極力残さないようにするための仕様」 だという。

「Surface Pro 7」は
あえて変えず正当に進化

 2 in 1  Surface の最新モデルとなる「Surface Pro 7」は、12.3インチタッチスクリーン、着脱式のキーボードカバーやペン対応など、Surface Pro シリーズの特徴や基本機能はそのまま継承している。その上で、「Surface Laptop 3」と同様に第10世代のインテル Core プロセッサーを採用、接続端子にフルサイズのUSB-Aに加えて、新たにUSB Type-Cを搭載した。 Surface Connect を継続採用しているので、  Surface ドックや従来の電源ケーブルもそのまま使用可能だ。
 
Surface Pro 7

 「Surface Pro は、特に法人需要が増加している製品で、最近、数千単位での一括導入も多くなってきている。一方で、中小企業でも働き方改革が浸透しつつあり、それに伴い需要が増えている。Surface Pro 7 は、Surface 自身が作り出した2 in 1 カテゴリーを牽引する製品であり、その意味で働き方の変化がダイレクトに感じたい人に向けたデバイスだ。そこで、あえ て変えずに正当な進化を遂げた」と小黒本部長は強調する。

最薄で軽量のLTEモデル
「Surface Pro X」

 正当に進化した2in1モデル「Surface Pro」のラインアップを拡充させる新製品が、20年1月に発売される「Surface Pro X」だ。
 
Surface Pro X

 Surface Pro X は、ARMアーキテクチャーを基盤とし、Snapdragonをカスタムした独自プロセッサー「Microsoft SQ1」を採用し、省電力性とパフォーマンスを両立させ、SIMカードを挿すことで、 LTE Advanced Pro 接続に対応する。SQ1について は、16年からQualcommと共同開発を進めてきたもので、特にグラフィックスのパフォーマンスを向上してい る。

 外観デザインは少し丸みを帯びて、見た目にもスタイリッシュな印象を受ける。Surface Pro 7 とほぼ同等の本体サイズにベゼルをぎりぎりまで薄くすることで縦横比3 : 2の13インチ(2880× 1920ドット 267PPI)ディスプレイを備える。Surface 史上最薄となる7.3mmを実現し、質量774gの軽さとなっている。接続端子には、二つのUSB Type-Cを搭載し、リアとフロントにカメラも備える。また、「Surface Laptop 3」同様に、機密情報の制御を目的とした着脱可能なSSDを採用した。「2 in 1 デバイスの境界を押し広げ、移動中の生産性を高めるための製品」と位置付ける。

 「Surface Pro X」は、使い勝手にも配慮が行き届く。取り外し可能なキーボードの付け根部分にタッチペンの収納スペースを備え、ここに専用の充電式「Surface Slim Pen」を完全に収納できる。ペンはワイヤレス充電が可能で、収納スペース部に磁力で固定されるため、無造作に置いてもペンが自然と正しい向きに固定されるようになっている。

 ただし、「Surface Pro X」は、ARM版の Windows が稼働するため、実際に既存の64ビット(x64)アプリなど動作しない Windows 10 アプリがあることに注意しておく必要がある。

 逆に、スタートアップ企業のように、業務でクラウドサービスを活用し、レガシーなアプリケーション資産に縛られない企業にとっては、最適なモバイルデバイスになる。

 「そこで、パートナーの方々にお願いしたのは、発売直後の1~3月はテスト期間と考えて、多くのお客様にとにかく試してもらってほしい。そうすることで、4月の新年度に合わせた導入がスムーズに運ぶようになる」と小黒本部長は語る。

 


<問合せ窓口>日本マイクロソフト株式会社
Surface チャネルデスク

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